「利に走る」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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利に走る(りにはしる)

「利に走る」とは「利益となる方向を目指したり追求する事」です。選択肢が複数あれば儲けとなるのを最優先に選んだり、或いは相手の立場よりも自分のメリットこそが最も大事とする考えや行動などを「利に走る」と言います。ですから不快に感じた方は、相手を毛嫌いして「あいつは利に走る(走った)」という使われ方がよくされます。

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利に走るの意味とは

「利に走る」の意味は以下の通りとなります。
 (1)利益になる方向を選択したり進んでいく事。
 (2)他を蔑ろにしても利益を追い求める。利益追求。
”利”は「利益の略」「儲け」、”走る”は「ある方向に傾く」「足を素早く動かし移動する」で、利益を目指して行動したり物事を優先するのが「利に走る」です。資本主義国家なら個人が利益追求するのは決して悪い事ではないのですが、やはり周囲との折り合いや利益だけに目が眩むといった印象から不快に感じる人が多く、そんな事情から必然的に悪い意味合いで使われる傾向があります。ある企業が利益最優先で環境問題や福利厚生やジェンダー平等などを無視したら、現在はメディアや消費者から非常に叩かれてしまい、逆に言うなら本来は完全なる利益優先でも表向きはこれらの問題を対応しているとアピールすれば世間は好印象を抱きます。そんな事から「利に走る」にしても建前と本音を使い分けるべきで、あからさまな利益最優先はイメージ悪化へと繋がります。これは個人も同様で家族や友人よりも仕事やお金を大事にするのは周囲から印象悪く、酷くなると思いやりがないや社会不適合者のような扱いとなります。その一方で、裕福な人達は憧れの対象となり才能や能力や努力をした結果から儲ける事に成功したと崇めるのですから、かなり矛盾しているのもまた事実です。

利に走るの由来

「利に走る」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代前期の儒教者・山鹿素行の講義録「山鹿語類」(1665年)などに文言が記されています。

利に走るの文章・例文

例文1.株や先物などの投資に嵌まってからは日々経済ニュースをチェックして取引を繰り返し利に走る行為ばかりしているが、その結果は仕事が身に入らず首になり数千万の含み損にイライラして最後は離婚もして人生が激変した。
例文2.誰しも利に走るのが本音なはずだが、なぜか大っぴらには出来ない。
例文3.「あいつはいつも利に走る」と陰口を叩かれたので、そいつに嫌味でLINEギフトで1万円の買い物券をプレゼントしたら喜んで受け取りやがったが、それからは陰口が無くなったので人をコントロールするのはチョロイ。
例文4.今までお人好しとして、友人から宗教の誘いがあれば高熱でも笑顔で会合に出席し、営業マンである別の友人が保険契約をお願いすれば喜んで見積もりも見ないで契約したが、これでは人生が台無しだと気が付き人付き合いを全て解消しこれからは「カネカネカネ」の利に走って生きると誓った。
例文5.駅前の一等地にある店というのは何としても客足を掴みたい一心なだけで、そこには自分達だけが潤えば良いとする利に走る行動が目に見えてしまう。
「利に走る」を使った例文となります。

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利に走るの会話例

  • 宗教は人を救うと、最初は教えられたんだよ。でも、俺が今やっているのは…。

  • 信者を勧誘するノルマに追われているんでしょう。分かるわー、私が入っていたところも一緒だった。

  • 心から願えば救われると教えながらも、裏では利益最優先で利に走らないとペナルティが待っていて…、それが人格崩壊するほど凄惨なんだよ。

  • こっちは修行とかはないけど、欲を棄てなさいと言いながらも、教団幹部は金と酒と色に溺れてしまい、最後は内部分裂。でも幹部の一人がまた新しい宗教団体を設立して、同じ事を繰り返しているの。信者が居れば、お金だけはどんどん入るから絶対に続けるの。知ってる、先進国ほど怪しい宗教団体が多く作られるんだって。

それぞれ別の宗教団体に入信していた元信者同士が当時の状況を語り合っています。

利に走るの類義語

「利に走る」の類義語には、「貪欲」「欲張り」「強欲」「儲け主義」「利益最優先」「売上至上主義」「功利主義」「現実主義」「利潤追求」などの言葉が挙げられます。

利に走るの対義語

「利に走る」の対義語には、「無欲」「寡欲」「非商業主義」「非営利主義」などの言葉が挙げられます。

利に走るまとめ

「利に走る」は簡単に言えば「利益を追求する事や最優先にする事」です。資本主義なので個人も企業も利益を追求するものですが、それが公然としていると不信感から嫌われる恐れがあります。誰しも本音では利益を追い求めているが堂々と振る舞うと、どこか下品で人の心を持っていないと思うのです。だから「利に走る」のは慎み隠して置くのが望ましいのです。

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