刷り込み(imprint)
ひよこの刷り込みという効果を知っていますか?この効果は、最初に鳥のひなが見たものを親と認識する行為などを表現するときなどに用います。この刷り込みは、教育現場で用いられるように研究されていて、どうすれば持続的に特定の記憶を持ち続けることができるのかを追求しています。
今回は、この刷り込みという言葉に関して詳しく見てみましょう。
刷り込みの意味とは
刷り込みの意味とは、その情報が即座に脳に刻まれることによって、持続的に記憶させられることを指します。
この刷り込みは、強烈な体験などが脳に焼き付いてしまい、それを連想させるものを認識するだけで本能的な恐怖などを感じてしまいます。
刷り込みの由来
この現象は、イギリスの博物学者であるダグラス・スポルディングが最初に指摘し、のちにドイツのオスカル・ハインロートが再発見しました。そのハインロートの弟子であるオーストリアのコンラート・ローレンツが研究を引き継ぎ、大衆化しました。
ローレンツの目の前で孵化したハイイロガンのひなは、最初に見たローレンツを親と認識してローレンツに追従するようになってしまったことを実験で証明してみせたのです。
刷り込みの文章・例文
例文1.刷り込みによって覚えたことは、なかなか忘れることができない。
例文2.学校で習うことをぜんぶ刷り込みで覚えることができたらいいのに。
例文3.この刷り込みによって、教育観点は変わるだろうか。
例文4.人に対して刷り込みを起こそうとすることは難しい。
例文5.カラスのひなの孵化に立ち会い、僕を親だと刷り込まれてしまった。
人間でも、育ててくれた人のことを親だと認識します。このことも刷り込みと表現してもよいのかもしれません。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
刷り込みの会話例
-
この間、道路に鳥の卵が落ちていたんだ。その卵を持ち帰って、大事にあたためていたんだ。そしたら、
-
もしかして、孵化したの?てことは、その鳥飼うの?
-
仕方ないだろ、僕を親と思っている子なんだよ!完全に刷り込まれてしまっていて、すごく僕になつくんだ。だから、引っ越そうと思っているんだ。
-
そうね、あなたのところってペット禁止だったものね。でもそんな簡単に孵化するものなのかしら。
刷り込みによって親を認識してしまうので、孵化時には注意が必要です。
刷り込みの類義語
刷り込みの類義語として、「洗脳」「植え込み」などが挙げられます。
刷り込みまとめ
マインドコントロールなどの行為も刷り込みとも言えます。この刷り込みは、事件にまで発展することによってはじめて発覚することも多いことも特徴です。一度刷り込まれてしまうとその記憶から逃れることは難しく、一生悩まされる人もいます。
刷り込みはその人の人生にも大きく影響することからも、使いようによって良し悪しが分かれるものなのでしょう。