刹那(せつな)
よく小説やモバイルゲームでお目にする「刹那」という言葉、実は、これは仏教用語で時間を表す言葉だと知っていましたか?今回はそんな「刹那」について解説していきます。
刹那の意味とは
「刹那」とは、仏教の時間の概念を表す言葉で、極めて短い時間の単位のことを指します。1刹那は、現在の時間単位にすると、約0.013秒とものすごく短い時間になります。
刹那の由来
刹那は仏教思想に由来します。インド人によると「刹那」はこの世の中で最も短い時間の単位で、1秒の75分の1(諸説あり)に相当し、この細かい数字の割り出しには、インド人ならではのなにがしかの厳密な理由があったに違いないですが、こうした極微の時間のうちにも人の生死や物事の変化が起こっているということを、彼らは言いたかったとされてます。また説一切有部では、人間の意識は一刹那の間に生成されては消滅を繰り返す心の運動であるとされていました。また、仏教哲学において「刹那」は、物質的、精神的な現象の瞬間的生滅を説明するときに使われています。なお、今日の「刹那主義」という言葉の概念は仏教に由来するものではありません。
刹那の文章・例文
例文1.刹那は仏教における最小の時間単位である。
例文2.1日を24時間とすると、1刹那は75分の1秒にあたる。
例文3.刹那はもともと仏語であるが、日本では古くから和文にも取り込まれている。
例文4.中観派の開祖である龍樹は、刹那に具体的な時間の長さを決める思想を否定している。
例文5.刹那主義である彼は過去や将来のことを考えない。
「刹那」とは本来、仏教用語でありますが、刹那主義の「刹那」の概念は仏教には由来しません。
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刹那の会話例
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過去や将来のことを考えても仕方ないよ。今を楽しまなきゃ。
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そんな刹那主義的な考えじゃ、後々苦労することになるわよ。
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今を全力で楽しめない奴に、未来なんて楽しめないよ。
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もう!ああ言えばこう言う。
「刹那主義」は、一般的には一時的な快楽を追求する考え方を指します。
刹那の類義語
「刹那」の類義語には「須臾」や「咄嗟」、「瞬間」などが挙げられます。
刹那まとめ
刹那とはもともと仏教用語で、極めて短い時間を指します。これは想像もできないような時間ですが、この刹那の差がオリンピックの金メダルと銀メダルを分ける、つまり刹那の間に勝負が決まるリアルな時間だと想像すると、しっくりくるのではないかと思います。