剣璽(けんじ)
平成から令和へ時代が大きくスイッチするとき、聴きなれない言葉が登場することがあります。知っていると良識ある大人を演出できるのが「剣璽」という日本古来の言葉です。剣璽の読み方や正しい使い方についてチェックしていきましょう。
剣璽の意味とは
剣璽【けんじ】とは、三種の神器のうち勾玉と剣の2つを意味している言葉です。皇室に代々伝わる三種の神器とは、草薙の剣・八尺瓊勾玉・八咫の鏡があります。その中でも特に珍重されているのが剣璽です。天皇が新しく代替わりする時には、剣璽継承の儀式がおこなわれ、新しい天皇の元に剣璽が譲り渡されます。無事に剣璽が新天皇の元に渡ると、皇位継承が滞りなくおこなわれた、ひとつのサインとなります。
剣璽の由来
剣璽には神様の魂が宿っていると考えられ、古来から大切に扱われてきました。大和朝廷では大王が権威の象徴として剣璽を扱っていたとされています。天皇のシンボルと言える剣璽は、普段は天皇の寝室のお隣に設置されています。一説によるとその中身は、天皇や皇族ですら見ることを許されていないと言われているため、その実態は謎に包まれたままです。
剣璽の文章・例文
例文1.侍従の手によって、剣璽が運ばれた。
例文2.神様の神話を、身近に感じられるのが剣璽だ。
例文3.剣璽の儀の様子が、まもなく中継される。
例文4.古事記の中にも、剣璽のエピソードが書かれている。
例文5.剣璽について、研究論文をまとめた。
天皇の宝物とされる、剣璽。侍従がうやうやしく持っているイメージがあります。古事記や日本書紀にも記述があるくらい、歴史豊かなアイテムとなります。
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剣璽の会話例
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天皇が伊勢神宮に参拝されたね。
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侍従が持っていた、黒い箱は何が入っているの?
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剣璽だよ。その中身は天皇さえ、見たことがないと言われているよ。
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恐れ多い品物なんだね、後世に語り継いでいきたい宝物だね。
陛下の伊勢神宮参拝のシーンについて、語り合っている親子の2人。伊勢神宮は天照大御神が祀られていて、皇室ゆかりの場所として親しまれています。天照大御神に退位のお知らせを伝えに行ったのが、天皇と皇后さまが伊勢神宮を参拝された大きな理由です。
剣璽の類義語
剣璽は三種の神器ですが、似た言葉に新・三種の神器があります。新の場合は、薄型テレビ、デジカメ・DVDレコーダーの3つ。現代人のライフスタイルに無くてはならないものです。
剣璽まとめ
皇位継承の儀式に必ず登場するのが、三種の神器である剣璽です。神話ではどのアイテムも、天照大御神が授けたものと言われており、天皇家と古来の神々をつなぐ重要な架け橋となっています。皇位継承のセレモニー以外では、持ち運びを許されていない貴重な品物です。