匙加減(さじかげん)
料理の最中、塩加減の調整などで思わず「匙加減は適当に!」と言ってしまう事はありませんか? ほどよいバランスが取れた意味合いで使われる事が多い「匙加減」(さじかげん)ですが、なぜ”匙”が使われるかはよく分からないですよね。そこで、「匙加減」について誰もが納得できるように詳しく解説をさせて頂きます。正しい意味や由来、類語や例文などからより深く理解をしてみて下さい。
匙加減の意味とは
”匙”(さじ、しゃじ)は、液体や粉末をすくう小型の道具で、一般的にはスプーンになります。その事から、匙ですくえる程度の塩梅で料理を上手に調理するという意味が「匙加減」にはあります。他にも、薬を調合する際の分量、医者などの治療方法、手加減やいい加減にする、手心を加えてあげるのも「匙加減」となります。一般的には、料理の程よい味付け、ある特定の人物に対して配慮、バランスを取るなどをする際に用いる事が多いです。
匙加減の由来
「匙加減」も諸説ありますが、遊郭での女遊びに嵌まった若旦那を題材にした古典落語が発端とされています。”匙”その物は、平安時代に中国から入ったとされ、鎌倉時代などは当初の料理で使用されず、茶道の際の茶葉を入れる道具とする役割があった。
匙加減の文章・例文
例文1.得意料理の煮物は、毎回匙加減なので味にバラつきがある。
例文2.勉強とスマホでゲームをする時間の匙加減が難しい。
例文3.弟と将棋をすると、力を抜いて上げる匙加減のバランスを考えてしまう。
例文4.匙加減で味付けしたカレーの評判が良かった。実は初めて作って不安だったので驚きだ。
例文5.匙加減を考えて両チームが均衡になるよう調整した。
料理などで匙加減を使うのが最も一般的な例文ですが、他にも相手を思い、上手くバランスを取るような際にも用いられます。
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匙加減の会話例
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匙加減ってどんな時に使います?
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バランスを取るって意味もあるよね。だから、今で言う”空気を読む”にも似ているよね。私は大勢の友人と居る時は、あまり出しゃばらず、でも黙り過ぎない、ほどよい会話をするようにするから、そんな時は匙加減を気にしていると思う。
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そうですよね。今の若い人は、会話でも匙加減を気にするから。独りよがりで話してばかりいると、ネットに文句を書かれるからね。
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でも、書き込みや呟きにも匙加減が必要だよねー。
現代の若者ならではの、人付き合いの気苦労を匙加減と称して会話しています。
匙加減の類義語
「匙加減」の類義語には、「配慮」「塩梅」などの言葉が挙げられます。
匙加減まとめ
”匙”が使われるので、料理の味付けでバランスを取る際に用いられる「匙加減」ですが、他にも手加減や配慮などの意味もあります。また、医者の治療や薬の調合など医学でも使われますが、一般人にとっては周囲との人間関係でのバランスや気を遣うのも、匙加減となります。