千里眼(せんりがん)
「千里眼」とは「遥か遠くを見通せたり人の心が見えてしまう能力の喩え」です。千里離れた遠くでも見えてしまう事から「千里眼」で、現代ならそんな不思議な力を持つ者は存在せず迷信であると断言できるでしょうが、大昔の日本や中国では特別な能力を持つ者は存在すると信じていたようです。
千里眼の意味とは
「千里眼」の意味は以下の通りとなります。
(1)遠方や将来の出来事に人の隠し事なども見通せる能力。
(2)遠方の出来事や隠している物や人の心が見える不思議な「透視」とも呼ばれる能力の事で、またその力を持つ人の事。
”千里”は「1里約3.9キロの1000倍」「約3930キロから転じて、遥か遠くや長い距離」、”眼”は「目」「物事を見分ける能力」「眼力」で、千里もの遠くに離れた場所ですら見えてしまう能力が「千里眼」です。そこから現代の超能力の透視的能力として、遠くの出来事が見えてしまったり人の心を見通せたり、またそんな不思議な力を秘めている人も「千里眼」と言います。ですから簡単に言うなら、超能力や超能力者の喩えで「千里眼」として、また比喩的表現でも多く使用されます。使い方としては「千里眼の持ち主」「千里眼を習得したようだ」「千里眼によるもの」といった風になります。
千里眼の由来
「千里眼」の由来は古代中国の歴史書「魏書」の「楊逸伝」となります。「楊逸伝」のよると、当時の中国王朝・魏の楊逸という男は大勢のスパイによって多くの情報を集め、遠方の土地の事まで詳しく知っていた事から人々は恐れや驚きから「楊逸は千里眼を持っている」と呼んだのが始まりとされています。また、仏教の不思議な遠方を見れる力「天眼通」が始まりとする説もあります。
千里眼の文章・例文
例文1.彼は「千里眼のお陰だよ」と謙遜するが、異常なようにテストで高得点を連続マークしていたが、実はスマホでカンニングしていただけで無事に退学処分となった。
例文2.いつも寝る前には、「もし俺に千里眼があれば競馬や競艇で大儲けするのに」という幸せな妄想をめぐらせると、目を閉じて数分で熟睡する。
例文3.殺人事件がなくならないという一つの事例だけで、この世に千里眼など存在しないと断言できる。
例文4.もし総理に千里眼とまでは言わなくても少しばかり庶民の声に聞く耳を立てていればここまで支持率を落ちる事もなかったのに、自称保守なヒステリー女性コメンテータや寿司と呼ばれる者達の方便を鵜呑みしたのが命取りになった。
例文5.天気予報は大昔の人からすると千里眼だと驚くだろうが、彼等にはそれでも自然災害を防ぐ事は出来ないと未来人からの弱音を教えたいものだ。
「千里眼」を使った例文となります。
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千里眼の会話例
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台風が直撃して、実家の母親と連絡がつかないからもう心配で。
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九州に住んでいるんですよね?
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そう宮崎県にね。独り暮らしだけど親せきも近くにいるから大丈夫だとは思うけど、年寄りってスマホをあまり見ないでしょう。だから折り返しを入れないのか、通信障害なのか分からなくてね。
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こんな時に千里眼を持っていれば便利なんですけどね。
台風が直撃し実家で暮らす母親を心配する職場の男性と後輩女性の会話となります。
千里眼の類義語
「千里眼」の類義語には、「天眼」「心眼」「念写」「遠隔透視」などの言葉が挙げられます。
千里眼の対義語
「千里眼」の対義語には、「近視眼」「順風耳」などの言葉が挙げられます。
千里眼まとめ
「千里眼」は人の心から遠方や将来起こるであろう事が見えてしまう超能力です。非現実的な不思議な能力ですが現代でも大勢に浸透している事を踏まえると、占いや神様などにすがる気持ちが「千里眼」という能力を信じるのと似ている所があるのかも知れません。