半生半死(はんしょうはんし)
｢半生半死｣とは｢半分が辛うじて生きていて半分が死んでいる事から、今にも死んでしまいそうな状態｣です。大病を患ったり激しい交通事故に遭うと、意識不明でこの世とあの世をまるで彷徨っているような状態に陥ってしまう事もありますよね。それだけでなく、マラソンなどの激しいスポーツをしたら終わった後はぐったりして思わず｢死ぬ―｣と悲鳴を上げるものです。このような時に使われる｢半生半死｣についての解説となります。
半生半死の意味とは
｢半生半死｣の意味は以下の通りとなります。
(1)いつ死んでもおかしくない状態。
(2)息も絶え絶えで、もう少しで死んでしまう様子。
(3)半分生きて半分死んでいるような瀕死状態。
(4)逆さにした｢半死半生｣も同義。
”半生”は｢生涯の大部分｣｢死にかかっている｣｢生死の境｣、”半死”は｢死にそう｣｢余生いくばくもない｣で、半分は生きているが半分は死にかけている瀕死状態が｢半生半死｣です。”半生”とは言っても、辛うじて半分ぐらい生きているというニュアンスで、要するにもう今直ぐに死んでもおかしくない酷い状況です。ですから、危篤や瀕死状態の別表現でもありますが、一般的には喩えとして”死ぬ”を使うのと酷似していて、激しい運動をして倒れた際にオーバーな言い方で｢半生半死だ｣、睡眠不足が続いて今にも死にそうを｢半生半死なぐらい眠い｣といった風に使います。よって、実際に人が亡くなりそうでも使いますが、｢死にそうなぐらい疲れた｣｢死ぬほどきつい｣｢半分死んでいる｣といったニュアンスでも用いられるのが｢半生半死｣です。
半生半死の由来
｢半生半死｣の由来は残念ながら不明ですが、｢半死半生｣は中国前漢時代の文人･枚乗の著書｢七発｣となります。
半生半死の文章・例文
例文1.居酒屋で飲んでいたら半グレらしき輩達に絡まれ、このままでは半生半死の身に遭うと察して必死にモノマネとゴマすりにお金を渡して逃げたが、実はその姿を全て録画撮影していたので、今からちょっと警察に行ってくる。
例文2.年末でも半生半死になる危険を承知でリングに上がるのだから、格闘家とは常人には理解できないタフな精神の持ち主で尊敬する。
例文3.貧しい家庭だったので子供の頃は毎日腹ペコでいずれ衰弱死するのではと恐怖だったが、新しくやってきたお父さんはパチンコがとても上手で毎日豪勢なコンビニ弁当が食べられるようになってからは半生半死な日々をすっかり忘れて平和を取り戻した。
例文4.姉の旦那が交通事故で半生半死の重体と知らされ、愛車を飛ばして病院に向かっていたら俺も自損事故を起こしてしまった。
例文5.ラーメンばかり食べていたら30代で糖尿病になってしまい、頭の中は半生半死になるぐらいショックで、なぜ汁まで全て飲み干して悦に浸っていたのか、過去に戻れるならそんな自分に大バカと文句を言ってやりたい。
死にそうな状態などで｢半生半死｣を使った例文です。
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半生半死の会話例
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コロナのワクチン接種、いよいよ明日だよ。俺不安でさあ。
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私も不安だったけど、大丈夫だって。どーんと構えていればあっという間に終わるよ。でも、その後に…。
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副反応が出るんでしょう。嫌だなー。俺、昔からビビりでイジメられてきたから、大人になってやっと安心したら、まさかこんな目に遭うとは。もしワクチンで半生半死になったら責任取ってくるのかよ。
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政府は責任を取らないわよ。だって自己責任だからね。コロナで半生半死になるかワクチンで瀕死になるか、究極の二択よ。
職場の同僚男女がコロナのワクチン接種について会話をしています。
半生半死の類義語
｢半生半死｣の類義語には、｢気息奄奄｣｢垂死｣｢重症｣｢重体｣｢命が助からない恐れ｣｢臨終｣｢窮地｣｢崖っぷち｣などの言葉が挙げられます。
半生半死の対義語
｢半生半死｣の対義語はありませんが、敢えて挙げるなら｢軽傷｣｢健常｣｢健康｣などの言葉となります。
半生半死まとめ
｢半生半死｣は病気などが重く瀕死で今にも亡くなりそうな事です。文字通り半分が辛うじて生きていて半分は死んでいる状態であり、また｢半死半生｣の同義でもあります。実際の使い方としては、健康な人が疲れなどの過剰表現で用いる事も多々あります。
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