即位(そくい)
即位とは、皇位を継ぐ者が君主が位につくこと、天皇が皇位につくことをいい「しょくい」とも読みます。また、新しく天皇の位についたことを公布する一連の儀式のことを「即位の礼」と言います。それでは「即位(そくい)」について解説をしていきます。
即位の意味とは
即位とは、死去や譲位した君主に代わり、皇位を継ぐ者が君主が位につくこと、天皇が皇位につくことをいいます。要するに、皇太子が天皇陛下の位につくことを即位といいます。
即位の由来
大昔は、皇太子が天皇の位に実際につくことを「践祚(せんそ)」といい、天皇の位についたことを世の中に公布することを「即位」と言い分けていました。
しかし、践祚と即位という二つの言葉は皇室典範で統合され、今は即位という言葉のみを使うようになりました。
即位の文章・例文
例文1.今の天皇陛下が即位されたことによって、元号は平成へと変わった。
例文2.天皇陛下が即位される日と、即位の礼の日は違うという事を意外と皆知らない。
例文3.大正天皇が即位された日にちはいつですか。
例文4.即位と譲位は、厳密に言えば意味が違う。
例文5.朱雀天皇は幼くして即位した。
やはり「即位」という言葉と、「元号」「天皇陛下」という言葉は、切っても切り離せない関係にあります。
そもそも「即位」という単語自体、社会の授業などで使う以外は、あまりそう普段使う言葉ではないかもしれません。しかし今回、平成から令和に元号が変わることもあって、いつになく即位という言葉を多く口にしている人が多いのではないでしょうか。
即位の会話例
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令和天皇の即位する5月1日は休みなんだよね。即位の礼って一体どんなことするんだろうな。
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確かに5月1日は休みだし、その日が即位の日に間違いはないけれど、即位の礼は秋ごろらしいわよ。
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えっ、即位の日と即位の礼は違うの?
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そうよ。即位の日は5月だけれども即位の礼の日は秋ごろらしいわよ。
混同しがちですが、即位と即位の礼は別の日に行います。そもそも「即位の日」は天皇が実際に即位した日のことであって、公布の儀式を行う日ではありません。ちなみに「即位の礼」は「剣璽等承継(けんじとうしょうげい)の儀」「即位後朝見(そくいごちょうけん)の儀」「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」「祝賀御列(しゅくがおんれつ)の儀」「饗宴(きょうえん)の儀」の5つの儀式からなります。
即位の類義語
即位の類義語としては、「登極」(とうきょく)、「皇位継承」(こういけいしょう)、「戴冠」(たいかん)などがあります。
即位まとめ
今回、令和天皇の即位にまつわる一連の儀式は、大きくテレビや新聞などで報道されることでしょう。即位の瞬間に立ち合えるということは、一生にそう何度もあることではありません。もしかすると社会の教科書で見ることしかない過去の有名な天皇たちも、このような儀式をしていたかもしれないと思うと、少し歴史が身近なものに感じられるようになるかもしれませんね。