双循環(そうじゅんかん)
「双循環」とは「中国が提唱する内需と外需を喚起させる経済スローガン」です。今や中国はアメリカに肉薄する経済大国へと成長し、GDPランキングでも3位・日本との差は歴然で、それぐらい経済成長が著しいです。そんな中国はコロナ禍でも経済発展を遂げ、その自信からか習近平総書記が新たな構想というかスローガンめいた言葉「双循環」を提唱し、世界経済ではこの話題で持ち切りとなっています。では、中国の勢いとその裏にある焦りも感じさせる「双循環」の解説となります。
双循環の意味とは
「双循環」の意味は以下の通りとなります。
(1)中国・習近平総書記が提唱する内需と外需の双方を好循環させ経済発展させる構想。
(2)中国が目指す経済発展のキーワードで、国内と国際の二つを軸に発展していく。
(3)正式名称「双循環戦略」(英語:Dual Circulation Strategy)を略した言葉。
中国は1992年の改革開放によって著しい経済発展を遂げてきましたが、他国がいずれバブル崩壊すると心配する声をよそに、コロナ禍の2020年ですら主要国では唯一の経済成長でプラスとなりました。そんな勢いの中、2020年5月14日に開催された「政治局常務委員会議」で習近平総書記が提唱したのが「双循環(戦略)」です。これは、内需である国内経済にはこれまで通り力を入れつつ、さらに外需である外国との経済にもさらに積極的になり取り組む戦略です。「双循環」は言葉としては特別感もありますが、要するに今まで通りの中国が目ざす経済の拡大戦略ですが、改めて習総書記が声高に主張する事に意義があるのでしょう。と言うのは、中国は確かに近年目覚ましい勢いで経済発展を遂げてきましたが、アメリカとの対立激化は本望ではないでしょうし、何よりも欧州各国とまで仲違いになるのはダメージが大きいものです。また経済成長をするほど株価や為替や債券市場では欧米ほど重要性がなく、それどころか規制強化で不透明さばかり露わになるので、それを払しょくするにも「双循環」は国内向けのアピールというのが実情なのです。
双循環の由来
「双循環」は前記したように、2020年5月14日に開催された「政治局常務委員会議」や同年10月29日に開催された「党中央委員会第5回全体会議」で習近平総書記が強調した今後の構想で、国内外に新たな経済発展を提唱する重要ワードとして広まっていきました。
双循環の文章・例文
例文1.双循環が成功すれば日本がGDPで中国を追い抜くのは非常に困難に陥る。
例文2.日本も中国の双循環のように、国民を発奮させるキーワードが必要なのではないのか。
例文3.中国がどんなに双循環で経済成長を遂げても、アメリカの白人を中心とした世界を覆すのは絶対に不可能であると未来永劫決まっている。
例文4.後10年もしたら日本の政治経済の中枢は帰化した中国人だらけとなり、双循環などの言葉がテレビやネットなどの広告で何度も登場し日本国民を洗脳していくだろう。
例文5.双循環は台湾・チベット・ウイグルを手中に収める為に国民を上手にコントロールする為に便宜上用いていると、穿って見てしまう。
中国流の経済発展のキーワード「双循環」を使った例文です。
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双循環の会話例
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来年の今頃はコロナが終息しているかな?
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うーん、中国次第じゃない!
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え、どうして中国なの?
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中国はコロナ終息を宣言して、一刻も早く双循環で経済発展を遂げたいのよ。でも欧米はそうはさせないって見張っている感じかな。中国が諦めたらコロナは長引くし、欧米が中国に同調したら、もう明日にでもコロナは事実上終わりだよ。
コロナ終息を中国の経済発展である「双循環」に絡めて男女が会話をしています。
双循環の類義語
「双循環」の類義語には、中国のスローガンとして「一帯一路」「自立自強」「4つの全面」などの言葉が挙げられます。
双循環まとめ
「双循環」は中国が経済発展を遂げる為に内需と外需を好循環させる構想やスローガンめいた言葉で、習近平総書記が提唱してから何かと使われる国際政治や経済の重要ワードとなっています。要するに中国経済をさらに発展させる為に国民を団結する言葉で、本気でアメリカを追い抜き世界一の経済大国を目指すとも受け取れますが、一方では単なる国民向けのポーズとも解釈でき、その真意は発言した張本人の胸の中となっています。