台風一過(たいふういっか)
「台風一過」というこの言葉。言葉の読みだけを聞くと「台風一家」となり、なんだかものすごく慌ただしい家族の様子を表したようなイメージのものに受け取られてしまうかもしれませんが、この「いっか」は「一過」と表す形で、「台風が過ぎ去った後や、その意味が転じて騒動が収まった後の様子を表した言葉」となっています。
今回はそんな「台風一過」という言葉について、深く掘り下げていきたいと思います。
台風一過の意味
台風一過とは、詳しく掘り下げると一般的な天候状態として表される台風というものが通り過ぎた後、晴れ渡った気持ちのいい空模様の天気になったこと。またそこから転じる形で大きな騒乱が収まり、晴れ晴れとした状態になること、またそういった心境を指し示す言葉として用いられるものになっています。
台風一過の由来
台風一過という言葉、一説では、昭和10年の西暦1935年。北条清一という小説家が書いた武州このごろ記というものの中にて、「血腥い台風一過(たいふういっか)、熊谷宿も明治五年には戸長制度に、(略)文明開化に向って進んで来たわけだ」という一文が登場し、この文脈に組み込まれている台風一過という言葉が意味も同じように扱われているものであることから、これが語源であり由来であるとされています。
台風一過の文章・例文
例文1.台風一過。空も晴れ渡っている。
例文2.台風一過のような状況だったオフィスも今ようやく落ち着いた。
例文3.昨日出会った人は本当に台風一過のような勢いの人だった。
例文4.消えたセーブデータが復旧した。私の心は台風一過。
例文5.晴れ渡る青い空。台風一過後にこそ見れる絶景だ。
台風一過という言葉は「破天荒な人」と出会い、別れたような場面においても用いることができる言葉となっています。
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台風一過の会話例
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昨日から今日にかけての社内状況は本当に台風一過でしたね。
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ええ、本当にそうですね。でもあれだけの慌ただしさを乗り越えた今の私達はもっと逞しくなれたと思います。
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それもそうですね。大プロジェクトも終わった訳ですし、今度皆さん誘って飲みにでも行きましょう。
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大賛成です!
台風のような仕事状況というものは、社会人であれば誰しも心当たりがあるものではないでしょうか。
台風一過の類義語
台風一過の類義語としては、「雨上がりの空(あめあがりのそら)」、「雨過天晴(うかてんせい)」などが挙げられます。
台風一過まとめ
台風が通り過ぎた後の空は本当に気持ちがいい、青く晴れ渡った空模様になる傾向が多いものですよね。受験勉強も仕事も、そんな台風のような大変さ、忙しさを乗り越えた先に得られる達成感や身に付いた力というものは、その快晴の空以上のものであると言えるのではないでしょうか。
もし仮に今大変な思いをしながらも、何か目標のためにその環境に身を置いている方がいれば、それは一時的なもの。台風一過。乗り越えた後には晴れ渡った未来があるはずだと想像を膨らませて目の前の大変さも、乗り越えていきましょう。