和平合意(わへいごうい)
「和平合意」とは「戦争や紛争の平和的な解決を目指して当事国同士が結ぶ停戦や休戦協定」です。若い世代からすると戦争などは過去の産物というイメージでしょうがそれは今の日本が平和だからであり、実際には「ウクライナとロシア」や「イスラエルとパレスチナ」のように常に戦争は市民生活と隣り合わせなのです。そんな危機を救おうと、アメリカや中立国が戦争をしている双方の間に入って平和的な解決をすると約束させるのが「和平合意」になります。
和平合意の意味とは
「和平合意」の意味は以下の通りとなります。
(1)諸問題によって戦争・紛争を続けてきた当事国同士が互いに平和を目指すと一致し双方の指導者が停戦や休戦協定などを結ぶ事で、実際には双方が「和平合意書」などに調印する事。
(2)激しい対立関係から戦争を続ける国や武装勢力に国際社会や中立国が間に入り平和に向けた交渉をして、最終的に争いを止めさせ互いの関係を修復させる約束を取り調印させる働きかけ。
”和平”は「世の中の気候が和らぎ穏やかな事」「人や国が争いを止めて仲直りし平和になる」、”合意”は「互いの意思が一致する」「一致した意見」で、簡単に言えば「戦争状態を止めさせ平和にさせる事」が「和平合意」です。戦争や紛争を続ける双方の国や組織の間へ入り停戦などに応じるように交渉を続け平和的な解決の糸口を模索し、最終的にはアメリカや中立国を舞台にして互いのトップである首相や指導者などが顔を合わせて「和平合意書」に調印し握手をする事で、国際社会へ「和平合意」が成立したとアピールになります。しかし、現実的には「和平合意」が成立した後も戦争・紛争が続くのはよくあり、また内戦状態の場合は同じ国内での民族間や政治的背景などを理由にした対立なので「和平合意」はあまり意味がありません。そんな場合は「暫定和平」や「暫定的和平合意」となりますが、諸々の合意に関する文書や条約などはどちらかが有利になっているので一方は不満を持ち、すると結局は「和平合意前」に戻ったり、余計に対立が激化して抗争の歴史を繰り返していくのです。もちろん過去の事例から東南アジアなどでは「和平合意」が上手くまとまったケースもありますが、中東の火薬庫と呼ばれる「レバノン」やイスラエル・パレスチナ問題などは非常に複雑な背景があり「和平合意」がまとまっても、暫くすれば再び戦火にさらされる危険を孕んでいます。
和平合意の由来
「和平合意」を「和平条約」に置き換えると、世界最古となるのは紀元前1286年のシリアとパレスチナの領有権をめぐってエジプトの王様ラメセス2世と現在の西アジアにあたるヒッタイトの王様ワタリによる戦争を締結させた条約となります。
和平合意の文章・例文
例文1.イスラエルがガザへ地上軍を投入したら、これだけスマホが普及している中で凄惨な映像が溢れてしまい、仮に現ハマスを一掃しても和平合意は不可能となりそれどころか新ハマスが誕生するだろう。
例文2.日本人は中東やパレスチナ問題をテレビの向こうの危機だと他人事でいつ和平合意するのかとボーっと思っているようだが、冷静になると北朝鮮にロシアが隣国であり、中国や韓国もいつ牙を剥くかわからず危機は常に隣り合わせなのだ。
例文3.目立ちたがり屋なトランプが大統領に復帰すれば、和平合意を強引に締結させてその後どちらかが反故して余計複雑になるだろう。
例文4.しかし、これだけ複雑なパレスチナ問題が急激に好転し、和平合意書にサインさせれば世界中が祝福ムードに包まれるだろう。
例文5.国よりも力を持つイスラム過激派組織を根絶させるのは不可能なのだから、中東諸国が絡む難しい問題は和平合意など無意味な口約束のようなものでしかない。
「和平合意」を使った例文となります。
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和平合意の会話例
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パレスチナ問題が再び再燃したから、もうニュースはこの話題ばかりだよ。
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イスラエルとパレスチナって、歩み寄って和平合意を結ぶのは現実的にどう?
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毎日NHKニュースをチェックしているニートの俺からすると、まず不可能だね。特にアメリカ主導でイスラエル有利な和平案など、イスラム過激派が世界各地でライフルを乱射して暴動を引き起こすだけだよ。
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もうそれぐらい取返しが付かない最悪な両国関係なのよね。
パレスチナ問題について会話をしています。
和平合意の類義語
「和平合意」の類義語には「平和協定」「和平協定」「平和条約」「軍事協定」「和平プロセス」「和平外交」「休戦協定」などの言葉が挙げられます。
和平合意の対義語
「和平合意」の対義語には「武力紛争」「和平交渉打ち切り」「和平工作打ち切り」などの言葉が挙げられます。
和平合意まとめ
戦争・紛争を続ける当事者間同士の国々が平和的な解決を目指して一致するのが「和平合意」です。歴史を振り返るとこれまで何度も「和平合意」がされてきましたが、中東のように武装勢力との和平を結ぶのは本当に難しく仮に複雑な交渉の末に合意に至っても数年後などには再び紛争が起こる場合も多々あります。国や国家がきちんと機能しないと「和平合意」は単なる茶番で終わってしまいますが、それにはとても高いハードルが山積みなので21世紀になっても世界各地で対立が起こっているのでしょう。