啓蒙活動(けいもうかつどう)
よく「啓蒙活動をする」など、ニュースや歴史でこの文字を見ることがあるます。啓蒙の漢字は難しく、パッとその意味が出てこないかもしれません。または大まかな意味はなんとなくわかってはいるけれど、人に説明できるほど実はわかっていない!という方が多いのではないでしょうか。今回はそんな「啓蒙活動」についての説明をします。
啓蒙活動の意味とは
「啓蒙」は、人々に新しい知識や正しい認識を与えて、合理的な考え方へと教え導くことを意味する言葉です。
啓蒙活動は、その活動をするということなので、そういった正しい知識を与える活動を積極的にする、という意味になります。啓蒙の「啓」の漢字は、「閉じたものを開く事や、教え導くこと」を意味します。しかし「蒙」は、「幼い子どもや、無知、愚か」といった差別的な意味を含む漢字でもあります。それぞれの漢字の意味を踏まえ、教えられる方が無知で愚かだといった悪い捉え方をする人もいるので、「啓発」を好んで使う方も多くいます。
啓発の意味は、「専門的な分野の視点で新たな知識等を教える事」で、同じような意味合いではありますが、啓蒙より前向きなイメージがあるようです。
啓蒙活動の由来
17世紀から18世紀にかけ、 イギリスから「啓蒙思想」が発信され、ヨーロッパ各地にその思想は広まりました。人は共通の感覚や理性があり、それらによって世界の根本的な法則を捉えているとする思想です。
啓蒙主義者の人々は、この思想を道徳哲学として教えたり、文芸活動を行ったりし、広めていきました。
そういった活動があったため、現代のように教え導くことを「啓蒙活動をする」というようになったのではないかと思われます。
啓蒙 の文章・例文
例文1.近頃暑いので、妹に熱中症にならないような対策を啓蒙した。
例文2.海外から帰ってきてからの彼は、啓蒙活動に躍起になっている
例文3.選挙に行くことの大切さを、SNSを使って大衆に啓蒙する。
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啓蒙活動の会話例
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お年寄りを狙った詐欺が、最近また増えてきたね。
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そういえば友人が、振込詐欺とかに気をつけるように、町内会で啓蒙活動すると言っていたよ。
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近所の方の身を心配するだけじゃなく、行動に移せるのはすごいよ。
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予定が空いてたら私も行こうかなあ。
啓蒙活動の類義語
「啓蒙活動」の類義語には、「啓発活動」などの言葉が挙げられます。
啓蒙活動まとめ
良い意味として使用される言葉ですが、それぞれの漢字の意味で、人によっては悪い印象を与えてしまう言葉かもしれません。もし自分から発信するような機会があれば、「啓蒙」ではなく、「啓発」といった方が、いいのかもしれませんね。