四天王(してんのう)
格闘やヤンキー漫画、ゲームなどでお馴染み過ぎるフレーズの一つが「四天王」ですが、元となる由来などは灯台下暗しではないですが、案外と知らないものですよね。阿弥陀如来などを想像してしまいますが、実際はどうなのか。また、「四天王」の由来なども分からないものなので、調べてみました。
四天王の意味とは
「四天王」の意味は以下の通りとなります。
(1)仏教世界における4つ(四人、四体)の神、又は四鬼神、四大王(しだいおう)。
(2)古代インドの世界観の中で存在する架空の山である”須弥山”の中腹で、仏法僧を守衛する役目の四つの神が「四天王」とされ、元々はインドなのでヒンズー教でありその神様だが、後に仏教にも導入され、同様に神として崇められている。
(3)仏教の四天王から、一定集団などで権力や実力がある上位四人に対する呼称。
(4)戦国時代などは、将軍の下に使える実力ある四人の武将。
「四天王」はどの時代から扱うかによって、意味合いもかなり変わってきます。発祥はインドであり、ヒンズー教を象徴する神様だが、仏教にもその概念が知れ渡り導入されるようになると、日本のような仏教国では仏教の神様として認識されている。四つの神は、それぞれ東西南北を守るとされ、東の持国天、南の増長天,西の広目天,北の多聞天(毘沙門天)となる。日本では、兵庫県高砂市の「時光寺」などに「四天王」の像が奉られ、その外見は刀などの武器を持ち、怒ったような顔の表情をしている。また、最近では「四天王」が安易に使われ、親しみある言葉として定着しつつ人気ある人物や商品、好きなものなどあらゆるジャンルで使われるようになっています。ひと昔前なら、ヤンキー漫画やゲームに登場する敵キャラに対し、「四天王」と使われるのが一般的でしたが、最近はYouTubeやまとめサイトなどもあるので、そこでのキャッチーな見出しとし、「美味しいお菓子の大人気四天王を比較」などの使い方がされています。
四天王の由来
「四天王」の由来としては、インドのヒンズー教となりますが、奈良時代に作られた日本の歴史書「日本書記」では、聖徳太子は四天王に祈願して戦いに勝ったと記されてあります。
四天王の文章・例文
例文1.学園物のヤンキー漫画では、喧嘩が強い四天王が登場するのが定番である。
例文2.高校野球のベスト4に残ったチームはどこも実力揃いで、四天王と呼ぶのに相応しい。
例文3.現在は四天王と聞くと、仏像を想像する人が大半ではないか。
例文4.四天王は根強い人気を誇り、今ではプラモデルやフィギュアなどにも登場するほどだ。
例文5.武田信玄ファンにお馴染みなのが、武田四天王である山県昌景、高坂昌信、馬場信春、内藤昌豊の四人だ。
「四天王」についての解説的な例文になります。
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四天王の会話例
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四天王って言葉の響き、何か強そうでカッコ良いですよね! 男なら憧れるなー!
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あれ! 強いと言えば、高校時代にボクシングで県代表に選ばれる実力があったんじゃないの?
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そうあったけど…、実はボクシング部は県内に数校しかなく部員も少ないから…。
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誰でも県代表の選抜という事ね。だから、四天王とか強い言葉に憧れるんだね。
「四天王」と呼ばれる事に憧れる元ボクシング部の男性と、それを揶揄う女性の会話です。
四天王の類義語
「四天王」の類義語には、「BIG3」「御三家」などの言葉が挙げられます。
四天王まとめ
「四天王」は本来はヒンズー教や仏教の神様であり、現在は四体の仏像という扱いですが、その姿が武器を持って怖い表情をしている事から、今では実力が均衡する四人や四つモノに対して表現する事が多いです。例えば、ヤンキー漫画なら喧嘩が強い四人、今年発売された人気ゲームの中で甲乙付け難い4作品などについて「四天王」と、特にネット世界などで呼ばれます。さらに、個人が自己判断で「美味しい食べ物の四天王」などとして、YouTubeやまとめサイトで紹介するのが、風潮です。