四股(しこ)
「四股」とは「足を高く上げる相撲独自の基本動作であり稽古の一つ」です。相撲取りをただ体が大きいだけと甘く見ている人もいますが、あの大きな体で相手と激しくぶつかり合うのは大変な鍛錬が必要となります。それを支えるのは日々の稽古であり基礎練習の賜物で、その中で最も有名で大事とされるのが「四股」なのです。一見すると簡単そうに見えますが、実際にやってみるとバランス感覚が求められ、何よりも高く足を上げるのが如何に大変か気付くと思います。そんな事から現在は他スポーツや一般人のトレーニングとしても人気が高まっている「四股」についての解説となります。
四股の意味とは
「四股」の意味は以下の通りとなります。
(1)相撲の基本動作で、両足を開いて構えて足を交互左右に高く上げて力を入れて地を踏む事を繰り返して腰・膝・足首などを強くする稽古の一つ。
(2)相撲の基本動作から、他スポーツや一般人の体幹強化トレーニングとしても注目されている。
(3)相撲稽古の作法だが、足で地を踏み鎮める事から宗教的な意味も持っている。
(4)「力足」も同義。「四股を踏む」と言われる。
「四股」ないし「四股を踏む」は大相撲の基本動作であり力士には欠かせられない日々の鍛錬だが、最近は下半身強化のトレーニングとしても見直されて、他競技のスポーツ選手やアスリート、一般人が好んで行う体幹強化という側面もあります。やり方は、最初に両足を開いて左右の足を交互に高く上げ、その際に地面を力強く踏むのがコツです。これを何度も繰り返すと力士だけでなく一般人でも、姿勢が良くなったり基礎代謝が上がるなどの効果が期待されています。また女性ならヒップアップ効果があり、他競技のアスリートにも独特のトレーニングとして怪我防止や股関節のストレッチ的な意味で人気があります。通常の筋トレなどはどうしても上半身ばかり意識してやりがちなので、本来は筋肉の70%が集中する下半身を鍛えるのが大事なのです。そういった点からも、「四股」をするのは健康な体を手に入れる策として、今では腰痛予防や冷え性効果もあるとされ、また短時間で体が温まる最適なトレーニングと評価されています。因みに、相撲用語として「四股名」(しこな)は力士の呼び名や名前の事です。
四股の由来
「四股」(四股名)は江戸時代が発祥とされ、当時は本名や渾名が力士名として使われていました。その後、職業として力士が誕生すると正式に「四股名」が採用されていきます。当時は「醜足」(しこあし)を略して当て字で「四股」としたものが、現在まで定着をしています。因みに、「醜足」は平安時代末期の渾名とされ、自分自身の事を謙遜して呼んだと言われています。
四股の文章・例文
例文1.サッカー部だったので四股ぐらい余裕だと甘くみたが、実際にやると大変きついトレーニングだと驚いた。
例文2.四股を毎日するようになったら、体が丈夫になり風邪を引かなくなった。
例文3.下半身強化で四股を取り入れたアスリートが好成績を収めるようになった。
例文4.四股名は力士の地元や伝統的なものを取り入れるのが慣習だ。
例文5.四股を踏むのを侮った友人が、相撲の授業で怪我をした。
トレーニングとしての「四股」、力士名としての「四股名」についての例文となります。
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四股の会話例
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ゴホゴホ。どうも風邪っぽいな。それにしても体が弱くなったなー。
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それって、体力や免疫力が落ちているんじゃないですか?
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やっぱり年齢かなー。
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日頃運動とかしています? 仕事とお酒だけでは、それは体も弱くなりますよ。今は相撲の四股を踏むのが運動として良いみたいで、体を丈夫にする為にもやってみたらどうですか。
体が弱くなったと嘆く男性に、同僚女性が「四股」をお勧めしています。
四股の類義語
「四股」の類義語には、「足踏み」「六方」「足拍子」「力足」などの言葉が挙げられます。
四股まとめ
「四股」は相撲の基本動作であり現在は下半身強化のトレーニングとしても評価が高く、足を開いた状態からそれぞれの足を交互に高く上げて地を踏む動作です。他スポーツ選手やアスリート、また一般人でも筋トレや体幹強化として行う人が増えています。因みに「四股名」は相撲取りの名前で、特に専門家や相撲好きは「力士の名前は○○」ではなく、「四股名は○○」と使う傾向があります。