団塊の世代(the baby boom generation)
団塊の世代(だんかいのせだい)は、当事者にとっては懐かしく、そして日本が経済的にも急成長を遂げていた”古き良き時代”となります。しかし、現在の人口減少化や高齢化社会、政府の莫大な借金、バブル崩壊などを鑑みると、あまり良い言葉と思わない人の方が多いのではないでしょうか? 特にこの団塊の世代以降、日本が辿った経緯を振り返るとこの世代が最高頂点であり、その後は反動で悪い面ばかりが目立つようになっています。そんな団塊の世代について、まとめてみました。
団塊の世代の意味とは
「団塊の世代」の意味は以下の通りとなります。
(1)第一次ベビーブーム世代でもあり、1947年(昭和22年)から1949年(昭和24年)に生まれた2019年時点で70歳~72歳の人々。
(2)戦後世代とも呼ばれ、高度経済成長やバブル景気を経験している。
(3)1947年から1949年に生まれた約680万人に対する呼称で、他年代より極めて人数が多い。
(4)現在の高齢世代、高度経済成長など時代を示す言葉として。
「団塊の世代」は概念的には、2019年時点で70~72歳の男女を示す言葉です。第二次世界大戦後(1945年)の第一次ベビーブームに生まれ、幼少期は戦後の混乱がありながらも、1クラスに50~60人の児童で溢れ、特に都心部などは1学年に数百人、小学校全体では数千人の児童総数となるのも珍しくなかった。この世代が青年期に突入すると、東京や大阪には地方から上京した大学生だらけとなり、そこに世界的な反戦運動や民主化、左翼化などから全共闘、東大紛争など学生運動も盛んになり、同時に大きな社会問題となった。文化的には、ビートルズやヒッピーファッションなどイギリスやアメリカの若者に人気な流行にも影響され、それがこれまでの世代との大きな違いでもあります。そんな彼らも1970年に入り20代半ばになると、結婚をする人も急激に増えて、そこで誕生した子供を”団塊ジュニア”と呼びます。そして、1986年のバブル景気、1991年のバブル崩壊を30代後半から40代半ばにかけて体験し、その波乱万丈な人生は他の世代よりも明らかにドラマチックであり、社会や経済に翻弄された世代とも言えなくもないです。本来は、日本の好景気を支えた功労者としてもっと評価されても良いのですが、「団塊の世代」も現在は70歳以上となり高齢者の仲間入りを果たしています。最近は高齢ドライバーによる暴走事故、犯罪や迷惑行為なども増え、それに対し「団塊の世代」も含めた高齢者に対し、一部からネットスラングで「老害」と呼ばれるに至っている程です。
団塊の世代の由来
作家兼経済評論家・堺屋太一が、1976年から総合月刊誌「現代」に掲載した近未来小説「団塊の世代」が人気と話題を獲得し、それが由来となっています。
団塊の世代の文章・例文
例文1.団塊の世代はとにかく元気で、その若さに驚くばかりだ。
例文2.団塊の世代は日本ばかりでなく、アメリカやイギリスなど先進国もこの世代の人口が多い。
例文3.団塊の世代に訴える政策をとると、選挙で当選すると言われている。
例文4.団塊の世代から学ぶ事は多い。
例文5.団塊の世代が生み出した借金も、日本の大きな問題だ。
現在は「団塊の世代」を懐かしむ事はあっても、良かった風潮として扱うのは少ないと思います。それだけ時間が経過した訳であり、例文も辛口や皮肉めいたものとなっています。
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団塊の世代の会話例
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団塊の世代って、結局は何だったんだろうね?
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結局はアメリカに振り回された初の世代という認識がピッタリなんじゃない!
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そうだよね。アメリカによる恩恵と弊害、どちらがメリットあるか分からないけど、平和なのは確かだし。そうなると、そんな混乱時代を逞しく生き抜いたのが、団塊の世代なんだろうね。
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そうそう。だから、お年寄りや爺ちゃん婆ちゃんに優しくしないとね。偶に会うと、小遣いもくれるし(笑)
若者世代が団塊世代について、語っている会話中身です。
団塊の世代の類義語
団塊の世代の類義語には、「しらけ世代」「ゆとり世代」などの言葉が挙げられます。また団塊の世代にまつわる言葉としては「人口オーナス」「2025年問題」もあります。
団塊の世代まとめ
昭和22年から昭和24年に生まれた、70~72歳の男女に対する呼び名が団塊の世代です。作家・堺屋太一の作品から取られ、他世代よりも人口が多く、また戦後の混乱を生き抜き、日本の高度成長やバブル経済の発展に貢献した側面があります。