国債依存度(こくさいいぞんど)
「国債依存度」とは「一般歳入会計予算に占める国債の割合で、国家運営の借金状態を見極める一つの目安となる尺度」です。計算式としては「国債発行額÷一般会計歳出総額×100」が「国債依存度」で、日本の場合は2022年度は34%になります。欧米各国と比較するとこの値はかなり高く、日本の税収不足を如実に表しています。いくら自国通貨だからと言っても看過できない借金体質が十数年以上に渡って続き、抜本的な解決手段が求められています。
国債依存度の意味とは
「国債依存度」の意味は以下の通りとなります。
(1)国家の一般会計歳入予算に占める国債発行額の割合。
(2)財政における借金にどのぐらい頼っているのかを示す割合で、近年は将来世代に借金を先送りしているのが大きな問題となっている。
(3)「こくさいいそんど」とも読み、「公債依存度」も同義。
”国債”は「国の債務を補う目的で発行された債券」「財政難の国が資金調達で発行する債券」「発行から償還まで一会計年度を超える債権」、”依存度”は「他に頼って生きるのに占める割合」で、歳入不足に陥った政府は資金調達で国債を発行するしか策はなく、日本政府も長年常態化していますがその一般会計歳入に対して国債発行額の割合が「国債依存度」です。当然ながら低いほど望ましく、高くなるほど危険視されるが、日本の場合は成立した2021年度補正予算では46%にまで上昇し大きな問題となりました。コロナ禍となり感染拡大の対策として異例の補正予算が組まれているのが要因ですが、22年度は34%にまで減少しましたがそれでも欧米の先進各国と比較すると際立って高く、今後も社会保障費が増加するとさらに国債も膨れ上がり、国債依存度も上昇する事になると懸念されます。
国債依存度の由来
「国債依存度」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”国債”は明治2年に発行された明治政府の政令記録「太政官日誌」(1869年)、”依存(度)”は日本の農地に関する法律「農地法」(1952年)などに文言が記されています。
国債依存度の文章・例文
例文1.日本はもう少し真剣に国債依存度について向き合うべきで、このまま自国通貨だからと問題無しでいれば、将来的には取り返しがつかない事態になる。
例文2.個人的には財務省が甘く見積もったデータから弾きだした数値が現在の国債依存度で、本当はもっとシビアで想像を絶する値になっていると思う。
例文3.一人ぐらいは国債依存度に言及して立候補する骨がある人物がいてもいいと思うが、それを言えば政党から公認や支援が得られないのだろう。
例文4.今後は小学生の授業でも国債依存度について教える必要が迫られそうだ。
例文5.これだけ借金大国でも公共事業は止められず、議員定数の削減も有耶無耶で、マイナンバーやワクチン業者には利権が流れ込むのだから、国債依存度などは1ミリも気にしない腐った大人が牛耳って、SNSに現を抜かす若い世代に全てのツケを背負わさせる計画だ。
日本の現状を憂いて「国債依存度」を使った例文です。
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国債依存度の会話例
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やっと今月の給料入ったけど、クレジット返済をしたらもう殆ど残っていないって、一体どうなっているんだよ。
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自業自得じゃないの?
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そうだけど、この国だって借金大国だろ? それなら俺だって借金ぐらいするようになるって。
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まあ先進国でもダントツで国債依存度が高いのが日本だけど…、それより今月の生活はどうするの? またクレジット?
借金で苦しむ男性と知人女性の会話となります。
国債依存度の類義語
「国債依存度」の類義語には、「借金依存度」「プライマリーバランス」「国民負担率」などの言葉が挙げられます。
国債依存度の対義語
「国債依存度」の対義語はありません。補足として、”国債”の対義語は「地方債」「社債」「外国債」、”依存”は「独立」「自力」「自立」などの言葉が挙げられます。
国債依存度まとめ
「国債依存度」は国の一般会計予算に占める国債発行額の割合で、高くなるほど借金体質であり国債頼りでしか予算が組めないという事です。日本の場合は先進国の中でも抜きん出て「国債依存度」が高く、近年は国家予算の1/3程度は国債という名の借金に依存し、コロナ禍も相まってさらに増え続けると危惧されています。