「売上至上主義」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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売上至上主義(うりあげしじょうしゅぎ)

「売上至上主義」とは「企業や経営において何よりも売上を最優先とする考え方」です。売上が落ち込めば最悪倒産するので、経営者が「売上至上主義」に走る気持ちも理解できます。しかし、「売上至上主義」を追求したからと言って、経営が良くなるとは限りません。それどころか従業員が退社をしたり、逆に売上が落ち込む可能性もあります。適度なバランスを取ったり、従業員や社会の流れをきちんと掴む必要が経営者には求められるのです。

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売上至上主義の意味とは

「売上至上主義」の意味は以下の通りとなります。
(1)売上を上げる事が絶対とする考えや方針で、企業や経営などで利益追求を最優先にする事。
(2)売上金や利益を1円でも追求して儲けを最優先とした企業や経営のやり方で、また皮肉めいた表現としても使われる。
(3)顧客対応や社会貢献よりも、売上を上げる方の優先順位が高くなる企業の方針。
(4)「売り上げ至上主義」「売上第一主義」も同義。
”売上”は「商品を売った代金の総額」「売上高」、”至上”は「この上ない」「最上」「最高」、”主義”は「考え」「方針」「態度」「立場」「社会体制」で、売上を少しでも高くする考えや方針が「売上至上主義」で企業や経営などで何かと使われる言葉です。特に近年は長期に渡る不況やデフレ影響もあり、苦境に立つ日本経済を皮肉って用いる事が多いです。社員使い捨て、リストラ断行、厳しい営業ノルマ等々の背景には経営が落ち込む企業の策として、「売上至上主義」を強烈なスローガンとして社員に発破をかけるように煽るのです。云わば、余裕のない企業の頼みの綱になっています。売上や利益を追求するのは資本主義の企業として正しい姿ですが、あまりにも度が過ぎると社員は反発しますし、何よりも嫌気から顧客離れが起こります。最近は大企業には持続可能性を目指す「サステナビリティ」が求められ、利益だけでなく環境問題などにも貢献しなければ認められない世の中になりつつある過渡期なので、「売上至上主義」に走るほど消費者からは毛嫌いされ淘汰されていくでしょう。

売上至上主義の由来

「売上至上主義」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”売上”は三味線による劇場音楽「浄瑠璃」の「夏祭浪花鑑」(1745年)、”至上”は能楽論書「至花道」(1420年)、”主義”は中国前漢時代の歴史書「史記」などに文言が記されています。

売上至上主義の文章・例文

例文1.数年前に社長が変わってからの我が社は極端な売上至上主義に走り、その結果は以前と殆ど変わらない業績なのだから呆れてしまう。
例文2.バブル崩壊と終身雇用制度の廃止が売上至上主義に加速する流れとなったのは否めない。
例文3.日本は哀れな売上至上主義と呼ばれ、このまま経済崩壊するまで突き進むのは絶対に避けなくてはならない。
例文4.かつての成功体験から売上至上主義に陥るのも理解できるが、それは単に時代に合っただけと冷静に判断するべきだ。
例文5.不正会計などは売上至上主義による最悪の例で、それでも経営者は脱却をするのが躊躇う。
「売上至上主義」を批判するような例文となります。

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売上至上主義の会話例

  • (自宅で朝起きて)頭が割れるように痛い…。

  • 大丈夫? 今日は会社を休んで病院に行けば?

  • 休みたいけど、ダメだ…、会社には行くよ。課長は典型的な売上至上主義者だから、休むなんて絶対に無理だよ。

  • ちょっと、それで体を壊したらどうするの?

体調が悪くても出勤しようとする夫と休むよう促す妻の会話です。

売上至上主義の類義語

「売上至上主義」の類義語には、「商業主義」「儲け主義」「成果主義」「数字至上主義」「利益至上主義」「銭ゲバ」などの言葉が挙げられます。

売上至上主義の対義語

「売上至上主義」の対義語には、「非商業主義」「非営利主義」などの言葉が挙げられます。

売上至上主義まとめ

「売上至上主義」は企業などが利益追求を最優先とする考え方で、他の何よりも1円でも多く売り上げるのが社員の有るべき姿としています。従って従業員にはとても息苦しいですが、不況が長引く日本では「売上至上主義」に走る企業がとても多く問題となっています。

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