「売国奴」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

売国奴(ばいこくど)

｢売国奴｣と聞くと、国際舞台を題材にしたスパイ映画を連想しませんか？ しかし、実際にはスパイとはいかなくても、自分の利益の為には国の情報などを売る行為をする者に対し｢売国奴｣と呼びます。所謂、侮蔑語となり、通常生活では殆ど聞く事はありませんが、覚えておくべき言葉でもあります。そんな｢売国奴｣についての解説となります。

売国奴の意味とは

｢売国奴｣の意味は以下の通りとなります。
　(1)売国行為をする者を侮辱する言葉、罵る言葉。
　(2)私利の為に、敵国が欲する情報などを渡す者。その者を侮辱する。
　(3)自国の不利益を厭わないで、他国の為に活動する者(スパイ)を侮辱する語。
｢売国｣と｢売国奴｣は基本的には同じ意味です。｢売国｣が売国行為をする者、それを侮辱する言葉が｢売国奴｣となりますが、時には同じ状況でも｢売国奴｣と呼ばれ使われるからです。また、明確に自国が不利となり他国が欲するものを渡していたら、｢売国｣や｢売国奴｣扱いになるが、何をもって売国行為となるかは個人それぞれの主観によるところが大きい。その最たるものが政治で、政党が違うと双方共に、他方を｢売国｣と見做す事が大いにある。どちらも自国をより良くしようと考えた末の行動でも、線引きなどは曖昧となり明確な｢売国｣とする基準がなくなってしまう。保守層で右派なら左派が｢売国｣に見え、その逆も然りです。

売国奴の由来

｢売国奴｣は概念的な扱いまで加味すると、どこまで遡るべきなのか難しいです。江戸時代末期の桜田門外の変、明治時代の西南戦争なども政権側とその反対勢力、または双方が｢売国奴｣という存在になり、激しい対立が巻き起こった。それ以降は、戦争には発展しなくても、政治結社や個人レベルでの政治信条などを背景とした数々の事件が起こり、これらは愛国主義者が｢売国奴｣を罰する為に起こしたとされる。

売国奴の文章・例文

例文1.クラスで反対意見ばかり言い浮いた存在になったら、いつしか売国奴と渾名が付けられた。
例文2.売国奴はその背景を知る事で、また違った一面を窺える。
例文3.戦争放棄をした日本では、売国奴の意味が弱く浅くなっているのは否めない。
例文4.今の日本は、政府に反対するだけで、ネット世界では売国奴扱いとなる。
例文5.売国奴も自国をより良くしたい目的がある場合もある。

｢売国奴｣は例文が大変難しいです。ネット上では、右寄りの偏った意見も多く、それを鵜呑みにするのも危険です。

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売国奴の会話例

• 

  売国奴の意味が分かったけど、右でも左でもない場合は何て言うの？
• 

  うーんと、中間層や中道っていうのかな。多分？
• 

  じゃあ、僕はそれになるね。売国奴と誰かを罵る勇気もないし、売国行為をする気もない。でも、それでは右派も左派も納得しないよね？
• 

  そうだね。売国や売国奴が非常にデリケートな問題なのは、間違いないよね。Twitterとかでも、いい年の大人が熱く議論や暴言となるのは、政治信条の違いが大きく、最終的には売国奴扱いだからね。

｢売国奴｣についての、どのようなスタンスにするべきかの会話内容です。

売国奴の類義語

｢売国奴｣の類義語には、｢国を売る｣｢国賊｣などの言葉が挙げられます。

売国奴まとめ

｢売国奴｣は、私利私欲の為に敵国や他国に自国の情報などを売り渡す行為をする者を侮辱する言葉です。日本の場合は、戦前戦後の不安定な時期は、ある意味で明確な売国奴も多かったのですが、最近は平和になり以前とは少々違った、政治信条の違いだけでも、他方から売国や売国奴と見做されるようになっています。その最たる例がネット上の世界で、そこでは暴言なども含めて愛国者側とそれに反対する者の論争が日々繰り返されています。