夏炉冬扇(かろとうせん)
私たちの生活スタイルは季節によって少し変わりますよね。夏にしか使わないものもあれば、冬にしか使わないものもありますよね。季節にそぐわないものは押し入れの奥にでも収納するかと思いますが、彼らのような季節外れなものを表す「夏炉冬扇」という言葉をご存知ですか。今回はその言葉について詳しく解説していきたいと思います。
夏炉冬扇の意味とは
「夏炉冬扇」は、季節外れで全く役に立たないことを意味します。また、君主からの寵愛を失った者や、恋人からの愛を失った女性のことも表しますが、現在ではほとんどそういった意味では使われることがありません。
夏炉冬扇の由来
中国後漢時代の王充という思想家が、『論衡』という名の思想書の最初の編で、「何の役にも立たぬ才能を君主にささげ、何の足しにもならぬ意見を君主に出すのは、夏に囲炉裏をすすめ、冬に扇を差し上げるようなものだ」と述べたことからきています。
夏炉冬扇の文章・例文
例文1.夏なのにコートを出しっぱなしなのは夏炉冬扇である。
例文2.夏炉冬扇なアイテムの例は、夏にカイロだ。
例文3.彼が持参した道具は全て夏炉冬扇で、無用の長物であった。
例文4.夏炉冬扇な企画では視聴者は引き付けられない。
例文5.夏に鍋料理を食べるのは夏炉冬扇ではない。
夏に涼しい部屋で鍋料理を食べるのは、全く夏炉冬扇ではありませんよね。
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夏炉冬扇の会話例
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新しい服を買ったんだけど、見てもらえる?
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もちろんいいよ。どんな冬服を買ったの?
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これなんだけど、個人的には動く気に入っているんだけどどうかな。
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デザインは凄くお洒落でいいと思うけど、どうして半袖なの。夏炉冬扇じゃない?
彼はもしかしたら一番下のインナーとして着るのかもしれませんが、だとしたらせっかくのデザインが見えないので、やはり夏炉冬扇ですね。
夏炉冬扇の類義語
「夏炉冬扇」の類義語には、「蛇足」や「月夜に提灯」などが挙げられます。
夏炉冬扇まとめ
今回は、季節外れで全く役に立たないことを意味する、「夏炉冬扇」という言葉について解説しました。季節外れの物を放置しておくことは、運気を下げる原因だと風水では言われています。そういった物はきちんと整理して、次の季節にまた綺麗な状態で気持ちよく使えるようにしておくと、運気がだけでなく気分も上がって良さそうですね。