夜伽(よとぎ)
最近ではあまり使われませんがもしかしたら葬儀を行ったことのある方や、江戸や大正を舞台とした物語を作っている方は知っている言葉なのではないでしょうか。実はこの言葉には3つの異なる意味がありますので、自分の知らないシーンで聞いて勘違いをしてしまうかもしれません。今回はそう言った間違いが起きないように「夜伽」の意味や使い方などを解説していきます。
夜伽の意味
(1)女性が男性の意に従い夜の共寝をするということ
(2)夜に病人や主人のために話し相手になるなどで寝ずにつき添うこと
(3)通夜(つや)のため死者に夜通しつき添うということ
夜伽の由来
「伽」という字は元々日本では「か・が・ぎゃ」という発音する用の文字として使われていました。それがいつしか「退屈を慰める話し相手」などの意味を持ち、それに「夜」がくっつき「夜の間退屈を慰める話し相手」となったとされています。
ちなみに、「お伽噺(おとぎばなし)」は添い寝をする母や乳母(うば)が話をするという意味になります。
夜伽の文章・例文
例文1.彼女は主人の夜伽のために部屋に呼ばれた
例文2.風邪をひいた娘のために夜伽をしたら自分も風邪をひいてしまった
例文3.亡くなった祖母の通夜のために母と交代しながら夜伽をした
例文4.殿が夜伽に選ぶ臣下はいつも決まっている
例文5.夜伽を終えて父が亡くなったことを実感する
3つの意味があるため使い分けが難しいですが意味がわかれば問題なくイメージできるようになるかと思います。
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夜伽の会話例
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今日は僕が息子の夜伽をするよ
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本当?明日朝早いのにまだ片付け終わってないからそうしてくれると助かるわ
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昨日は君だったしね、それに息子とこう過ごせる時間もそう長くないから全然苦じゃないよ
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そうね、いつの間にか成長して夜伽も必要なくなっちゃうものね
子育てにおける寝る前の話し相手という意味での夜伽の使い方をする夫婦の会話になります。
夜伽の類義語
夜伽の類義語には「看病」や「介添(かいぞえ)」「通夜」「添い寝」などの挙げられます。
夜伽まとめ
いかがでしたでしょうか、もしかしたら女性が男性の相手をするという意味、もしくは通夜という意味など1つだけしか知らなかったという方も少なくないかも知れません。「夜伽」と聞いて誤解をしてしまわないように3つの意味を全部しっかりと把握して混乱しないようにしておきましょう。