大は小を兼ねる(だいはしょうをかねる)
「大は小を兼ねる」とは「大概の場合で小さいものより、大きなものの方が便利で役立つ事」です。あまりにも有名な諺・慣用句なので今さら説明をする必要もないでしょうが、大きな方が何かと重宝される事について改めて詳しく解説をさせて頂きます。
この記事の目次
大は小を兼ねるの意味とは
「大は小を兼ねる」の意味は以下の通りとなります。
(1)大きなものは小さいものの役目を果たす。
(2)何でも小さいよりは大きい方が用途が多く便利という喩え。
(3)「大は小を叶える」も同義。
”大”は「形や数量や規模が大きい」「優れて立派」「重要」「等級が高い」「非常に」「甚だしい」、”小”は「小さい」「僅か」「少し」「自分を謙遜する」、”兼ねる”は「一つで二つ以上の働き」「一方だけでなく他方まで考える」で、大きい方が何かと便利で重宝するのが「大は小を兼ねる」です。この諺は”小”がダメと言っている訳ではなく、”大”と”小”のどちらかを選ぶ選択肢があるなら、”大”の方が何かと便利と言っています。例えば、サイズが大きいと洋服なら本人が成長をしても着れますが、これが小さい洋服だときつくて着れない事もあります。また、知り合いに譲ってもその人も小さくて着れないという事になるのです。しかし、必ずしも「大は小を兼ねる」ではなく、反対の意味となる「小は大を兼ねる」や「小よく大を制す」という諺もあるので、その都度の状況次第というのが本当のところでしょう。特に日本の場合は車や住宅など小さいものを好む文化というか傾向があるので、「大は小を兼ねる」とセットで「小は大を兼ねる」も把握しておくべきです。
大は小を兼ねるの由来
「大は小を兼ねる」の由来は中国前漢時代の儒学者・董仲舒の書物「春秋繁露」となります。
大は小を兼ねるの文章・例文
例文1.大は小を兼ねると言うので、将来は大きな家に家族全員で幸せに暮らすのが夢である。
例文2.ボーナスが入り何の車を買うか悩んだが、大は小を兼ねるから高級セダンを買ったら意外に後席が狭くてガッカリした。
例文3.大は小を兼ねると分かっちゃいるが、価格が高い大きい物を買うなら小さくて安い物を選んでしまう貧乏性だ。
例文4.小型スピーカーで聴いた後に大型スピーカーでアナログレコードを聴いたら、大は小を兼ねるは言い得て妙だと納得できた。
例文5.休日の買い物で大型ショッピングセンターに結局は通ってしまうのは深層心理で大は小を兼ねるが働き、色んなお店を巡ってその度に車を運転するのが面倒だからだ。
日常生活などで「大は小を兼ねる」を使った例文です。
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大は小を兼ねるの会話例
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買ってくれたパジャマ、ちょっと俺にはサイズが大きいな。
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パパの身長が170センチでしょう。だから、MにするかLにするか悩むのよ。そこで、大は小を兼ねるからLでいいかってなるんだよね。
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確かに洋服によってサイズ感が変わるから仕方がないけどね。
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でしょう。それに体重が増えたらピッタリになるって。
妻が購入してくれたパジャマのサイズが大きいと夫がぼやいています。
大は小を兼ねるの類義語
「大は小を兼ねる」の類義語には、「大きな物は細う使われる」「備えあれば憂いなし」「念には念を入れよ」「転ばぬ先の杖」などの言葉が挙げられます。
大は小を兼ねるの対義語
「大は小を兼ねる」の対義語には、「長持ちは枕にならぬ」「杓子は耳掻きにならぬ」「薪は楊枝にならぬ」「小は大を兼ねる」などの言葉が挙げられます。
大は小を兼ねるまとめ
「大は小を兼ねる」は大きいものは小さいものよりも便利に使えるという意味です。何かを購入する際に、小さいものを選ぶと失敗する事も多くそれならばと念の為に大きい方を買ってしまうのが、よくある「大は小を兼ねる」です。