大御所(おおごしょ)
「大御所」と聞いて、パッと思い浮かぶのは有名な大物芸能人ではないですか? ビートたけしさん、明石家さんまさんなどが相応しいですよね。また、薬物犯罪などでは、”芸能界の「大御所」の某芸能人が逮捕間近”との見出しも、よくあります。何かと頻繁に使われる「大御所」ですが、他の分野ではあまり見聞きしないような気もします。では、そんな「大御所」について詳しく調べてみました。
大御所の意味とは
「大御所」の意味は以下の通りとなります。
(1)隠居した親王や公卿、前将軍などへの敬称。
(2)引退した権力者など影響力が強い人物に対して。
(3)その分野で現在勢力を誇り、最も影響力がある人物。
(4)摂政・関白の父を呼ぶ尊称。
「大御所」はその時代に合わせて、多少意味合いが違っています。昔まで遡ると、新王など皇族家が暮らす邸宅やこの方々が隠居する邸を「大御所」としていましたが、その後は隠居した皇族家などを特別に呼ぶようになりました。現在もこれらの使い方として呼ばれる事もありますが、俗語として政界や芸能界における特別な力を持ったベテラン、第一人者や影響力がある人に対し、敬意を称して呼ぶ事が多いです。よって、大物・権力者・ドンなどと同義扱いとなりますが、「大御所」が持つ経緯や背景からこれらよりもワンランク上の言葉と認識されています。
大御所の由来
「大御所」が持つ歴史として、起源としては鎌倉時代にまで遡れる。源実朝亡き後は北条氏による執権政治となるが、京都から親王将軍を形ばかりに招いては難癖をつけて送還させる事を繰り返していた。戻った親王将軍は影響力を失い隠居生活となるので、これを「大御所」と呼ぶようになった。江戸時代になると「大御所」の意味が様変わりし、初代将軍の徳川家康が地位を息子に譲り、自らは大御所となった事で、引退した将軍を「大御所」と扱われる様になった。これが現在の権力者や実力者を「大御所」と呼ぶ所以となっている。
大御所の文章・例文
例文1.中学生の頃は存在感を発揮して大御所と渾名が付けられたが、高校と大学では一気に地味になり、陰キャと呼ばれていた。
例文2.大御所芸能人はギャラが高いので、テレビから引退はできないものだ。
例文3.プロ野球の大御所と言えば、何と言っても長嶋茂雄である。
例文4.大御所は日本では特別扱いだが、海外ではあまり凄い人物が思い浮かばないものだ。
例文5.大御所に対し、ネット掲示板では老害と呼ぶのが常套句である。
「大御所」の良くあるもの、皮肉めいたものなどの例文となります。
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大御所の会話例
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大御所の芸能人って、年収何億も稼ぐんでしょう。羨ましいよ。
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でも、大御所になっても安泰ではないでしょう。注目されるから失敗はできないし、並みの神経なら持たないんじゃないのかな?
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それでも、大金持ちで地位も名誉もあるから羨ましい。
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それならあなたも芸能人やお笑い芸人になって、大御所目指せばいいんじゃないの? 絶対になれないと思うけど(笑)
「大御所」芸能人は儲かっているから羨ましいとする男性、そんなに楽な仕事ではないとする女性の会話です。
大御所の類義語
「大御所」の類義語には、「大物」「権力者」などの言葉が挙げられます。
大御所まとめ
「大御所」はお笑い芸人や芸能人、政治家などの権力者や影響力ある人物に対して使われる言葉です。元々は隠居した皇族などが暮らす邸や、引退した将軍に対し用いられていましたが、現在では皇族などに使われる事はありません。「大御所」は高齢者で権力があるので、その影響力や稼ぎっぷりも含めてネットなどでは批判や中傷される事もありますが、社会的な重要人物であるのは間違いありません。