天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかいそにしてもらざず)
世の中は不平等だと思うことってありませんか。同じことをしていても、称賛される人がいればそうでない人もいる。悪事を働いても罰せられずのうのうと生きている人がいれば、何の罪も起こしていないくても自由や命を奪われる人もいます。完全に不平等に思える世界ですが、かの有名な「老子」の言葉では少し異なった見方をしています。今回は『老子』の中にある「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉について解説したいと思います。
この記事の目次
天網恢恢疎にして漏らさずの意味とは
「天網恢恢疎にして漏らさず」は、天に張られた網は網目が粗く見えるが、悪事を働いた人間は決して通すことはないということを表します。悪事を働けば必ず天罰が降るという考え方と言えます。
天網恢恢疎にして漏らさずの由来
「天網」は天に張られた網を表し、「恢恢」と「疎」はゆったりと隙間がある様子を表します。これらに、「漏らさず(逃さない)」を合わせて、「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉が成り立っています。
天網恢恢疎にして漏らさずの文章・例文
例文1. 天網恢恢疎にして漏らさず、彼は悪事を隠し通すことはできなかった。
例文2. 天網恢恢疎にして漏らさずという言葉通り、彼女には天罰が降った。
例文3.悪事をはたらいて平気な顔をしている彼には、天網恢恢疎にして漏らさずという言葉を送りたい。
例文4.彼は天網恢恢疎にして漏らさずということを理解し、更生しようと努力している。
例文5.世界を見ていると、天網恢恢疎にして漏らさずという言葉を信用できなくなる時がある。
天網恢恢疎にして漏らさずとは言いますが、悪人はすぐにでも裁いてもらわないと、私たちは納得いきませんよね。
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天網恢恢疎にして漏らさずの会話例
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昨日のテストはカンニングしたおかげで欠点を逃れられたよ。
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天罰からは逃れられないけどね。
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どういうこと?
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天網恢恢疎にして漏らさずっていう言葉があるのよ。ググってみな。
日常会話で「天網恢恢疎にして漏らさず」と言ってる学生がいたら少し怖いですけどね。よっぽどの勉強家かヤバい人ですね。
天網恢恢疎にして漏らさずの類義語
「天網恢恢疎にして漏らさず」の類義語には「信賞必罰」や「アメとムチ」などが挙げられます。
天網恢恢疎にして漏らさずまとめ
今回は、「悪事をはたらくと必ず天罰が降る」という意味の「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉について解説しました。今の世の中、悪事を働いても権力のある人間はほとんど罰せられることがありません。私たちにはどうしようもないことなので、せめて何か天罰が降らないかと祈りながら、私たちは清く慎ましく生きましょうね。