始末が悪い(しまつがわるい)
子供の頃に両親や教師に、「始末が悪い」と怒られたり注意を受けた経験がありませんか? そして、大人になり今度は仕事上のトラブル等で思わず「始末が悪い」と呟いたりと、これらは同じ言葉ですが微妙にニュアンスが異なります。そんな、深く考えずに口にしてしまう事も多い、「始末が悪い」について解説をさせて頂きます。
始末が悪いの意味とは
「始末が悪い」の意味は以下の通りとなります。
(1)手間が掛かる。手間が掛かるので面倒。
(2)処理のしようがない。扱いが困る。手を焼く。手に負えない。
「始末が悪い」は分類としては慣用句や諺となり、本人がまったく意図しないトラブルなど面倒事に巻き込まれた際に思わず出てしまう一言といったところです。例えば、子供がおもちゃ売り場の前で延々と駄々をこねたり、仕事で決まり切った問題が起こると、なぜこんな事になるのかと呆れ気味に形容するピッタリな言葉です。”始末”には、「物事の始めと終わり」「物事の最終的な状況」「結果」「悪い結果」「倹約」といった意味が込められ、”悪い”を繰り返し使って、巻き込まれた方としては「最悪」という感じだと理解できます。また、”始末”は実際には「終わり」を重視して、例えば「始末しなさい」は「後片付け」となり、散らかった部屋などの掃除を促します。一方、裏社会などは”始末”を使った専門用語というか隠語が多く、「始末しろ」「後始末をつけろ」などはヤクザ映画などでもお馴染の物騒な言葉の代表ともなります。
始末が悪いの由来
「始末が悪い」の由来は残念ながら不明です。文献としては、”始末”は室町時代中期の「史記」の注釈書「史記抄」(1477年)などに文言が残されています。
始末が悪いの文章・例文
例文1.双子の息子と娘は、二人揃ってまったく部屋の整理整頓ができないので、本当に始末が悪い。
例文2.両親から別荘を譲り受け最初は嬉しかったが、段々と忙しくて通えなくなったら、無駄な維持費用を払い続けるコスパ悪さに始末が悪いと思えてならない。
例文3.始末が悪い事に、息子がまた万引きをして補導された。
例文4.国会で平然と虚偽答弁を繰り返した大物議員ほど始末が悪い存在はない。
例文5.真面目と評判が良い人ほど、実は酒癖が酷いなど始末が悪い性分を隠し持っているものだ。
家族、国会議員などで「始末が悪い」を使った例文となります。
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始末が悪いの会話例
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子供とプレゼントを買いに出掛けたら、大変だったよ!
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どうしたんですか?
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あまりにも高い金額のおもちゃを要求するから、それを拒否したら売り場で延々と駄々をこねて。
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まあ、子供は始末が悪い生き物ですからね。
親子でおもちゃ売り場に行った際の顛末を、職場の女性に話しています。
始末が悪いの類義語
「始末が悪い」の類義語には、「始末に負えない」「お手上げ」「手が焼ける」などの言葉が挙げられます。
始末が悪いまとめ
「始末が悪い」とは、手間が掛かり面倒、扱いが困るという意味で、当人には問題がないのに面倒事に巻き込まれたといった感じの言葉です。”始末”は「物事の始めと終わり」といった意味ですが、「結果が悪い」として広く使われ、そこから、最後が悪い際に「始末が悪い」と表現するのが多くなります。