「学童疎開」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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学童疎開(がくどうそかい)

「学童疎開」とは「都心での空襲被害への対抗手段として、子供達だけを安全な地方へ移住させる第二次世界大戦下に取られた緊急措置」です。家族も一緒に東京などを離れるのが「疎開」ですが、さらに推し進めて子供達だけでも逃がすのが「学童疎開」となります。大日本帝国軍は恐ろしい集団のイメージがありますが、実は子供を大事にする優しさがあったのか、それとも子供が単に邪魔であり大人を戦争に駆り出す手段なのか真意は分かりませんが、戦争とは家族すらも強制的にバラバラにする圧倒的な暴力なのでしょう。

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学童疎開の意味とは

「学童疎開」の意味は以下の通りとなります。
 (1)第二次世界大戦末期の1944年(昭19年)、国や家族などの主導で主に大都市の子供達を地方へ移住させる処置。
 (2)空爆や火災などから身を守る為に建物が集中する都市部から安全な地方へ移住する「疎開」の中でも、子供達だけが親元を離れて暮らす生活を送る事。
 (3)戦時下の国家政策として、主に都市部の小中学生など児童を個人的や集団的に地方や農村に移住させる安全措置。
”学童”は「小学生」「小学校で遊ぶ児童」、”疎開”は「都市部の住民が地方へ移住する」「戦況で軍隊の距離を開く事」で、戦争被害から身を守る目的で子供達を安全な地方へ移住させるのが「学童疎開」です。日本の場合は第二次世界大戦末期の1944年に「学童疎開」が始まり、その理由はアメリカ軍などのミサイル攻撃が都市部を中心に日増しに激しくなり、小学生や中学生を守る為に国として地方へ移住をするように促したのです。ですから国の政策・方針なのですが、各家庭がそれぞれ状況を判断して独自に行うケースも多く、子供だけ東京から地方の親戚の家に避難させる「学童疎開」、また別の場合は家族全員で地方へ暮らす「疎開」となるなど実に様々だったようです。何しろ「学童疎開」は自主性に任せているところもありながら、被害が大きい主要都市では半ば強制のようになるなど、それぐらい日本は追い詰められ政府など現場も混乱をしていたようです。また、基本的には親元を離れて兄弟だけで親戚の家などで世話になりその地域の学校に通いなおすので、疎開先ではイジメなどもあり子供達はストレスを抱えていたようです。また、外国の場合はあまり「学童疎開」という意味の言葉を聞かないので、日本独自に近い政策だったようです。

学童疎開の由来

「学童疎開」の歴史として、1941年に芦田議員が第二次世界大戦の空襲から東京と大阪の子供を守る為にと導入を国などに要求し、1943年に文部省が学童の「縁故疎開促進」を発表し東京などでは疎開希望者を募り、1944年から本格的な「学童疎開」が始まり、東京中央区の場合は7月から「縁故疎開」で親戚などがいる子供が最初に都心を離れ、8月から「学童集団疎開」で親元を離れて子供達が地方の旅館や宿舎などで共同生活をしていきました。

学童疎開の文章・例文

例文1.昔の人は学童疎開などを通して忍耐力を養い、だからバブル期を作り上げるのに成功したというが、単に日本の物価や人件費が安かったから大量生産が成功し時代の波がそこにあっただけだ。
例文2.アメリカ軍が学童疎開先を空爆しなかったのは温情なのか、それとも情報不足なのか、はたまた日本人女スパイの活躍で上層部をたぶらかしたのが功を奏したのか真実は闇の中だ。
例文3.ガザ地区のようなあの狭い地域では子供を逃がす学童疎開なども不可能で、それこそイスラエル軍のミサイルをただ黙って受け入れるしかない。
例文4.もし今の日本がアジアの独裁国家から人口衛星型ロケットを大量攻撃され、困った政府が学童疎開の政策を取ったら子供のフリをした無職ニートが大量に田舎へ逃げて、その挙句野生熊に襲われ命を落とすだろう。
例文5.東京や地元では就職が全くできず、何とかしようと最後の手段で期間工に挑戦するのは現代版の学童疎開のようなもので、体力と根性自慢でないとやっていけないのは両方に共通している。
「学童疎開」を使った例文となります。

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学童疎開の会話例

  • うちの爺さんも子供の頃は学童疎開を経験したんだって。

  • そうなんだ。第二次世界大戦の最中が子供時代だったから激動の時代を生きてきたのね。

  • 俺もそう思って色々と質問したけど、学童疎開は楽しかったって。子供だけで田舎で遊べて、毎日が夏休みだって。

  • それは強がっているんだって。本当はアメリカ軍の空襲から逃げ続け、毎日お腹もペコペコで生き地獄だったけど、孫に情けない姿を見せない心意気よ。

若者世代が祖父から聞かされた「学童疎開」について話しているという内容です。

学童疎開の類義語

「学童疎開」の類義語には「平疎開」「戦争疎開」「集団疎開」「震災疎開」「避難」「脱出」「退避」「強制避難」「児童疎開」「県外避難」などの言葉が挙げられます。

学童疎開の対義語

「学童疎開」の対義語はありません。補足として「学童」の対義語は「教師」「先生」「大人」「保護者」「学生」、「疎開」の対義語は「密集」「集中」「結集」、「戦争」の対義語は「平」「平」になります。

学童疎開まとめ

戦争が激しくなり都会の子供達を守る為に地方へ移住させる処置が「学童疎開」です。子供達を危険な都会から地方へ逃がす策であり、日本の場合は第二次世界大戦末期に取られて東京や大阪などの子供達は地方の親戚の家で暮らしたり、親戚がいない場合は集団で地方生活を送るようになりました。

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