守護代(しゅごだい)
「守護代」と聞いてもあまり聞き覚えのない言葉ですね。一般に官職を当人の身代わりとして孔子するものを代官と呼んだりもしますが、「守護代」も同じような意味で捉えたりもします。初めて聞かれる方も多いと思いますが、この機会に学んでいきましょう。今回は、「守護代」について意味や由来なども含めて解説していきます。
守護代の意味とは
「守護代」とは鎌倉時代・室町期に守護の職務を代行していた役人の事を意味します。
守護代の由来
守護大名は、幕府から統治を任せられている領地には殆ど在住せずに、幕府(鎌倉・京都)に出仕していたので、守護大名たちは、自分たちの任国地の統治に当たっては代理人を任命し、統治運営を一任していました。この領地の統治運営を「守護大名の代わり」として行うのが守護代の役目でした。このような事柄が「守護代」の由来になっています。また、守護代に任命される人物たちは、やはり守護大名の代理として国を統治して行くのが役目なので、主に守護大名の一族、あるいは在国の最有力国人から任命されました。
守護代の文章・例文
例文1.室町時代の守護を守護大名と呼んでいます。
例文2.守護請所だけでなく、守護代の請所も存在していました。
例文3.室町時代には守護が領国支配を強めていき、守護大名となりました。
例文4.守護代も自らの代理人たる小守護代を置いて、守護任国における土地支配構造はきわめて重層的であったといえる。
例文5.来月兄が東京に上京するため、実家では私が守護代になる。
上記が「守護代」を使った文章・例文になります。なかなか日常的には使う言葉ではないですね。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
守護代の会話例
-
来年、父が定年を迎え、仕事を引退するんです。
-
そうなんですね。お父さんは、どんな仕事をされていたんですか?
-
離島で観光客向けのホテルを経営しておりました。なので来年からは私が守護代になります。
-
素晴らしいですね。お父さんも喜んでいる事でしょう。
上記が「守護代」についての会話文になります。
守護代の類義語
「守護代」の類義語として、「代官」「守護大名」「身代わり」「役人」などが挙げられます。
守護代まとめ
守護代の家から戦国大名になったところが多いのと言われています。室町幕府は「守護在京制」といって、守護は京都に住むことを義務つけていました。将軍を守らせるためでもありますが、「守護という職は将軍から任命される期限つきのもの」であるという建前を維持したかったからです。それに、有力な家はいくつもの国の守護を兼任しているのが一般的だからと言えます。守護は、国許の守護代に管理を任せっきりになりますが、そうなれば、やがて守護代が領国において勢力を張ってしまうのは自明です。守護の家が相続争いなどで京都で内輪で揉めているすきに、領国はみんな守護代たちに乗っ取られてしまいました。これが「戦国時代」というものです。江戸幕府は、これを踏んではダメだ、ということで、参勤交代の制度を整備しました。「守護代」というのは、いちばん有利なポジションだったことは事実です。但し、目端の利く守護は、いちはやく領国を固め、守護大名から戦国大名に脱皮した家もあります。逆に、その下の国人領主層が下克上して戦国大名に成り上がる例もありますが、割合としてはやはり守護代が多いと言えるでしょう。