「実際問題」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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実際問題(じっさいもんだい)

「実際問題」とは「人々が実際に生活する現実世界で直面している様々な問題」です。世の中は冷静にみると問題だらけで、世界は相変わらず混乱や混沌として国や個人レベルでも少子化や景気低迷やコロナに健康不安と挙げたらキリがありません。そんな実社会で起こる諸々の避けられない問題事を「実際問題」と表現します。

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実際問題の意味とは

「実際問題」の意味は以下の通りとなります。
 (1)実際に起こる問題。実際に発生している物事の問題。
 (2)想像や理論ではなく、現実世界での対処や解決するべき事柄。
 (3)「現実問題」も同義。
”実際”は「物事のあるがままの状態」「実地の場合」「本当に」、”問題”は「解答を求める問い」「批判や論争や研究の対象となる事柄」「厄介な事件」「課題」で、現在起こっている課題や今後必ず起こる問題といった意味になるのが「実際問題」です。空想や想像や仮定の話ではなく、既に実際に発生していたり、或いはこれから起こる事を強調するように使う表現で、例えば「”実際問題”として政府の対応は…」とするのと、「”問題”として政府の対応は…」とするのは大きく意味に違いはありませんが、”実際”とした方が現在進行形の問題という意識が感じられます。もちろん使い手や受け手次第のところもあるので、言葉の語感として「実際問題」とする方が好まれているのも否めません。些細な事柄でも敢えて「実際問題」と口癖のように使う人も多く、何かを話す際の始めの導入に便利な事から無暗矢鱈に「実際問題のところ…」「実際問題として…」といった形で多用するのです。本来は現実的な問題であり回避できないや逃げられない、対処すべきといった意味合いで用いるのが正しいのですが、今では「どんな問題」でもあまり深く考えずに使う表現となってしまっているのも事実です。

実際問題の由来

「実際問題」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本を代表する評論家・内田魯庵の著書「嚼氷冷語」(1899年)などに文言が記されています。

実際問題の文章・例文

例文1.爆笑問題が漫才で「実際問題、世の中には色んな問題があって」と言った後に「お前がいちばんの問題なんだよ」と突っ込み、でも「私の体も問題だらけなんですよ」とお客に同意を求めたら、これを英訳するともう訳が分からなくなる。
例文2.日本の将来を考えると実際問題、少子化を解消するのは不可能に近く、それでも打開策が必要なら社会を一旦全てチャラにするぐらいの劇薬的な方法を導入するしかない。
例文3.昇進試験が近付くと急に自分の周りの実際問題が気になり出し、親の介護や己の老いや将来不安などを真剣に考え始め、面接や論文などの勉強を全くしなくなる。
例文4.中国のように厳しい管理社会にすればネットを通じた闇バイト募集からの強盗や詐欺事件といったふざけた事も起こらないのだから、実際問題として政府は対策を練るべきだ。
例文5.今は実際問題のところ借金で頭が一杯なので、結婚は考えられないと彼女にやんわりと別れ話を切り出したら、私も一緒に払うと言ってくれたが実は彼女も借金持ちだった。
「実際問題」を使った例文となります。

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実際問題の会話例

  • この問題はちょっと大きすぎるな…。我々だけでは対応できないから、上に報告して判断を委ねないと。

  • でも、これは実際問題のところ私達が対処するべき事案ですよね?

  • だから上からの指示を待つんだろう。もし勝手に動いて責任を取れるのか?

  • 分かります。課長の言う事は最もですが、どうしてもすんなりと納得できないんです。

職場で大きな問題が発生して、上司と部下が意見を対立させています。

実際問題の類義語

「実際問題」の類義語には「秘書問題」「死活問題」「問題点」「三現主義」「現実的」などの言葉が挙げられます。

実際問題の対義語

「実際問題」の対義語はありません。補足として”実際”の対義語は「空想」「理想」「幻影」「夢想」など、”問題”の対義語は「解答」「解決」「決着」「落着」などになります。

実際問題まとめ

現実世界で起こっている、又はこれから起こるであろう様々な問題が「実際問題」です。口癖のように便利に多用される事も多い言葉で、大小を問わず世の中で起こる諸々の事柄を「実際問題として」や「実際問題のところ」といった風に用いられる表現です。

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