寄与度(きよど)
「寄与度」とは「全体の増減率に各要素がどれぐらい影響を与えるのかという貢献具合を計る割合」です。各省庁などが公表する統計データや経済指数などを見ると「〜寄与度」というグラフが多い事に気が付きますが、投資や証券用語としてもある企業(銘柄)がどのぐらいの貢献をしているのか判断できる目安となる値が「寄与度」です。
寄与度の意味とは
「寄与度」の意味は以下の通りとなります。
(1)データ全体の変化に対して個々の構成要素がどの程度貢献しているかを表す割合や数値。
(2)計算式は[各構成要素データの増減(今回値−前回値)÷全体データの前回値]×100で求められ、百分率のパーセントで表す。
”寄与”は「社会や人に役立つ事」「貢献」、”度”は「回数」「頻度」「物事の程合い」で、一つの要素が全体に対してどの程度の影響や要因となったのかという値が「寄与度」です。通常は百分率で数値を求めるのが一般的で、「寄与度」の計算式=[各構成要素データの増減(今回値−前回値)÷全体データの前回値]×100となります。複数要素が全体に占める程度を計れる大変便利な数値なので、例えば経済産業省なら業種別寄与度として全体の産業の中で、電気・情報通信・運輸業・卸売業といった各々の業種がどのぐらい伸びているのか調べる事が可能となり、コロナ禍で多くの業種がマイナスとなったが緊急事態宣言が解除されると観光業界を中心に多くの業種でプラス回復したといった事が容易に判断できます。このように「寄与度」はデータ分析をする上で非常に有効な事から、投資・金融業界は日経平均や個別銘柄など、経済産業省など各省庁、会社なら製品販売などの分析等々で用いられています。因みに類似の「寄与率」は「決定係数」とも呼ばれ、「寄与度」を構成比とした百分率となりデータ全体の伸び率に各要素を構成比で表す数値です。
寄与度の由来
「寄与度」の由来は残念ながら不明ですが、文献では”寄与”として室町時代の国語辞典「文明本節用集」などに文言が記されています。
寄与度の文章・例文
例文1.個人投資家なので日々、日経平均寄与度ランキングから良さげな個別銘柄を探しているが、それでも投資では勝てない。
例文2.コロナ禍からの回復として、どの業界が寄与度に貢献したのか調べてみる事にした。
例文3.寄与度と寄与率は似ているが別物なので注意が必要だ。
例文4.甥っ子は有名な国立大学に入学するほど賢いが、寄与度について質問したら何の事かさっぱり分からないと答えた。
例文5.データ分析などの仕事に就くなら寄与度などは常識だろうが、普通に日常生活を送る分には知らなくても問題はない。
「寄与度」を使った例文となります。
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寄与度の会話例
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日経平均の寄与度を見ていると、時代の移り変わりを感じさせるな。
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どうしてそう思うの?
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ここ何年も寄与度の上位銘柄はソフトバンクやユニクロのファーストリテイリングで決まっているけど、90年代ならNTTやみずほ銀行の前身である日本興業銀行だったからね。後は日立やパナソニックや東芝など。
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そうなると、昔の大企業の多くは尻すぼみになった感が強い。今も好調なのはトヨタぐらいなんでしょう?
日経平均の「寄与度」から大企業の衰退や移り変わりについて会話をしています。
寄与度の類義語
「寄与度」の類義語には「決定係数」「寄与率」「貢献度」「貢献率」「献身」「サービス指数」「伸び率」などの言葉が挙げられます。
寄与度の対義語
「寄与度」の対義語はありません。補足として「寄与」の対義語は「障害」「阻害」「妨害」「妨げる」などになります。
寄与度まとめ
データ分析などで有効な手段となる統計値の変化に対して、全体を占める各要素がどれぐらい影響を与えたのか表した割合が「寄与度」です。そして「寄与度」を変動全体で表したのが「寄与率」となり、この2つを活用する事で全体に対する要素変化で貢献具合を把握できるようになります。