対岸の火事(たいがんのかじ)
誰もが知っている「高みの見物」と似た意味のことわざに「対岸の火事」というものがあります。普通は火事が起こっていれば大変慌てるものですが、このことわざはそんな火事も気にしないというような意味があります。なぜそのような意味になるのでしょうか、詳しく解説していきます。
対岸の火事の意味
自分に災いをもたらす心配がないので、向こう岸の火事は自分には何も苦痛がないことを意味しています。
「遠いところで大変なことが起きているが自分には関係がない」ことを指しています。
例えて言えば、他の県で起きている事件は自分の住んでいる所より数十キロ離れているから自分には関係ない。というようなニュアンスです。
対岸の火事の由来
「対岸」は川や湖を隔てた自分のいる場所ではない方、向こう側を意味しています。上記でも説明していますが、「向こう側で起きている火事だから、遠く離れている自分たちには被害が及ばないので全く心配する必要はない」という意味からこのことわざができました。
対岸の火事の文章・例文
例文1.向かいに住む人が多額の借金をしていて大変だという話を聞いたが対岸の火事なのでどうにもできない
例文2.遠くの地域で震災があり大きな被害が出たそうだが対岸の火事とせず備えておいたほうが良さそうだ、
例文3.他の人のミスも対岸の火事としないで、社内全体の問題として対策を考える
例文4.道の真ん中で喧嘩をしている人たちがいたが対岸の火事なので脇を通り抜けた
例文5.海外のテロ問題が多く取り上げられているが日本も対岸の火事ではないと思う
「関係ない」という意味のことわざですが、主に「関係ないと思わず注意しましょう」という風に使われることが多くなります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
対岸の火事の会話例
-
多部署で起きたクレームの内容聞いた?
-
聞いてないですけど、何かあったんですか?
-
商品についての質問の電話をしたけど担当した人の説明が分かりにくいしなんだか態度が悪いって長時間もクレームを受けたらしい。
電話越しの説明って難しいし、表情もわからないからこういうの多いのは仕方ないけど、対岸の火事とは思えない内容だから共有しておこうと思って。 -
そうですね、電話対応には気をつけます。ありがとうございます。
どこかで起こったことはいつか自身の身にも起こる可能性があるので対岸の火事といえど注意をした方がいですね。
対岸の火事の類義語
対岸の火事の類義語には「他山の石」や「高みの見物」があげられます。
対岸の火事まとめ
このことわざは意味どおり「対岸の火事だから関係ないや」と向こう側で起きている出来事に対して無関心で無視をするような意味で使われることはほとんどありません。少なからず可能性として、向こう岸といえど火の粉が飛んでくる事もあるので油断していては危険な目に遭い兼ねませんので注意が必要です。