山笑う(やまわらう)
「山笑う」とは「春の到来を告げる言葉で、草木が彩る景色から山が明るくなったと表現した諺」です。昔の人のセンス良さは抜群と改めて思い知らされ、現代人では春になって山を見ても”笑う”とは中々思い浮かばないものですよね。だからこそ妙に納得する巧みさに、これからは春の季節が訪れると「山笑う」が脳裏を過るのではないでしょうか。
山笑うの意味とは
「山笑う」の意味は以下の通りとなります。
(1)春の山は草木が若芽を吹く事から、明るい様子を表現した言葉。
(2)春になると山々は新緑や花が芽吹き始めて明るく色付く様子を「笑う」と表現したもの。
「山笑う」は春の季節の到来を告げる諺で、春になると山の草木が若芽を吹き明るい感じになる様子を”笑う”と表現しています。ですから俳句においては「龍天に登る」「花の便り」「春眠」「新緑」などと同様に春の季語の一つです。使い方としては当然ながら春の知らせとして俳句や手紙などの挨拶で用いるのが一般的で、「山笑う候〜」「〜山笑ふ」といった形になります。
山笑うの由来
「山笑う」の由来は古代中国・北宋時代の山水画家・郭煕の作品「臥遊録」の「春山淡冶として笑うが如し」となります。
山笑うの文章・例文
例文1.山笑う、今年も新緑を感じられる季節がやってきた。
例文2.山笑う候、ますますご隆盛のことと存じます。
例文3.山笑う、またお会いできる日を楽しみにしております。
例文4.懐かしの我が家に帰って山笑う。
例文5.青空が広がり山笑う景観に感謝する。
「山笑う」を使った例文となります。
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山笑うの会話例
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世間的には春は絶好の行楽シーズンだね。
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うん。寒い冬がやっと終わって嬉しいけど、花粉症のシーズン到来でもあるのよね。
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実は俺も花粉症なんだよ。だから春は苦手で。
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山笑うって無邪気に楽しめる人達が羨ましいわね。
花粉症に苦しみ春を楽しめない者同士の会話です。
山笑うの類義語
「山笑う」の類義語には、春の季語で「三春の地理」に含まれる「春の山」「春の野」「春の水」「春の川」「春の園」などの言葉が挙げられます。
山笑うの対義語
「山笑う」の対義語には、秋の季語で「三秋の地理」に含まれる「秋園」「花園」「花野」「秋の田」「秋の川」などの言葉が挙げられます。
山笑うまとめ
「山笑う」は冬が終わり春が到来して新緑などが芽吹いて自然が彩る様子を表しています。従って、春の季語として手紙や俳句などで用いられる表現の一つです。冬は寒いので山もどこか表情に元気はありませんが、暖かくなるとまるで山も笑顔のように喜びを上げているのです。