「峠を越す」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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峠を越す(とうげをこす)

「峠を越す」とは「盛りの時期や危険な状態など絶頂期を過ぎて衰えていく事」です。術後の容体などで使う事が多い言葉ですが、他にも「真夏の暑さの峠を越した」「膨れ上がった借金の返済が峠を越した」など困った状況から抜け出せる見通しが立った際に使われがちです。よって、良い意味でも悪い意味でもピークを回避した言葉で、それを山の頂上であり上りと下り境目である「峠」を使って「峠を越す」となります。それでは解説に入らせて頂きます。

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峠を越すの意味とは

「峠を越す」の意味は以下の通りとなります。
(1)仕事や任務などの大半が片付いた状態。
(2)絶頂期や極限状態を過ぎてだんだんと勢いが衰えていく事。
(3)最高の境地に到達した後で、又はそんな境地から衰え始める事。
(4)状態などが危ぶまれた時期を過ぎる事。
(5)「峠を越える」も同義。
”峠”は「山道を登りつめて下りに掛かる所」「物事の勢いが盛んな時」、”越す”は「ある物の上を通り過ぎる」「数量が基準以上」「ある時期や期間を過ごす」などで、勢いや輝きが失い衰え始めたり、悪い時期が過ぎて良い兆候が見え始める際でも「峠を越す」となります。また、仕事なども大変で苦労する事なので、半分程度は片付き段々と終わりが見えて楽になってくるのも「峠を越す」です。よって、良い意味なら悪い時期が終わりつつあり見通しが立ったという安堵として、悪い意味なら絶頂期が過ぎて衰退に入ったという感じになります。最も多い使い方の一つは病気に関連させたもので、「手術が無事に終わり悪化していた症状が峠を越した」といった形です。他にも経済関連では「倒産危機だったが峠を越えて安心した」といったものも多く、危険を乗り越えたなど回避した結果として「峠を越す」というパターンになります。

峠を越すの由来

「峠を越す」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては鎌倉時代の歌人・鴨長明の歌論書「無名抄」(1211年頃)などに文言が記されています。

峠を越すの文章・例文

例文1.コロナに感染して長い間入院していて、一時は命の危機に瀕するほど重症だったが峠を越して今は自宅に戻ってこれた。
例文2.あまりにもお客が来なく何度も閉店間際まで追い込まれたが、最近は峠を越えたようで客足が増えてきて安堵している。
例文3.一緒に作業する仕事熱心な先輩に進捗具合を訊ねたら「まだまだ峠を越していない」と言われ、ショックのあまり休憩を申し入れた。
例文4.必ず峠を越すと信じていたので、父の看病を切り上げて仕事に戻った。
例文5.40歳が迫り若い時と比べたら体も老いてきたが、それでも人生100年社会と言われているので、峠を越すほど落ちぶれていないと今日も出勤前にランニングを済ます。
病気や老いなどで「峠を越す」を使った例文です。

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峠を越すの会話例

  • もしもし。うん、俺だけど、お義父さんの容体はどうなの?

  • それがね、大丈夫なの。お医者さんが言うには、もう峠を越したから大丈夫って。でも安静にするようにって。

  • 良かったー。本当に良かったよ。

  • うん。ありがとう。今晩は病室にいるから、明日になったら帰るね。

父親の看病で病院に行った妻との電話やり取りです。

峠を越すの類義語

「峠を越す」の類義語には、「山を越す」「盛りを過ぎる」「山場を過ぎる」「見通しがつく」「ピークを過ぎる」などの言葉が挙げられます。

峠を越すまとめ

「峠を越す」は物事の絶頂など勢いある時期や病気などが危険となる時期を過ぎた事です。それは若く健康で体力があったり、或いは商売などが順調に進んでいたはずが明らかに悪く衰えてきて、そんなピークから下り坂に入ったのが文字通り「峠を越す」です。よって、最高の境地を通り過ぎたというネガティブ表現となりますが、病気など悪い事のピークが終わった際ではポジティブな意味合いとなります。

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