年神様(としがみさま)
御爺さんや御婆さんが、お正月の神様の事を「年神様」と呼んでいた記憶が残っていませんか? 最近はこの呼び名を聞く機会も大分減ってきましたが、昔は当たり前というと語弊もありますが、割と普通にこの様に呼ばれていました。特に地方や農家の方々なら、きっと納得して頂けるでしょう。都会の場合はあまり理解されないと思うので、詳しい解説をさせて頂きます。
年神様の意味とは
「年神様」の意味は以下の通りとなります。
(1)伝統行事お正月に欠かせられない神様で、祖先が田畑や山の神となり、お正月になるとそれぞれの家庭にやってきて一年を守ってくれるという習わしであり教え。
(2)一年の初めとなる元旦には、山の神や田の神が「年神」となり、それぞれの家に幸せや子孫繁栄があるように見守ると、昔の人は考えていた。
(3)別表記「歳神様」、別名「正月様」「歳徳神」「大年神」も同義となる。
厳密な解釈はそれぞれの地方などで違いもありますが、要するに昔は神様が今以上に信仰されていて、山や田んぼにそれぞれの神様が存在すると信じられていました。この神様が、元旦になると各家庭にやってきて、健康や幸福、さらに子宝に恵まれるように見守ってくれるという一連の教えや考えが「年神様」です。ですから、正月明けに子供が授かったと分かったら、「年神様のおかげです」と感謝するのです。地方によっては、「年神様」を「正月様」や「とんどさん」など呼び名は多様ですが、お正月の神様という点では一致しています。お正月前後の伝統行事であるすす払い・門松・鏡餅・年越しそば・初日の出などは、実は全て「年神様」に関係したもので、すす払いは「年神様」を迎える為に綺麗にする、門松は「年神様」への目印、初日の出は「年神様」が地上に降り立つ瞬間などと言い伝えられています。
年神様の由来
「年神様」の由来として、日本神話の「古事記」では男性の神・須佐之男命と女性の神・神大市比売の間に生まれたのが「大年神」で、そこから「年神様」となったとされる。
年神様の文章・例文
例文1.正月休みで師走に実家に帰ったら、家族総出で年神様を迎える大掃除を行っていた。
例文2.年神様に感謝する気持ちを込め、三が日はお酒を飲んでテレビをダラダラ見て終わりにする。
例文3.日本人がお正月を大事にするのは、年神様への特別な思いがあるからだ。
例文4.年神様を祀る神社が全国にはあるので、そこで初詣をすれば特別なご利益がありそうだ。
例文5.年神様に今年こそ結婚ができますようにと、三十路の姉が焦りながらお願いをしていた。
「年神様」への感謝などを込めた例文です。
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年神様の会話例
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お正月が目前に迫ってきましたね。
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年の瀬と言う感じだね。
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そう言えば、お正月の神様って知っています?
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年神様でしょう。もちろん、日本人として常識よ。
「年神様」が知っているかどうか、男女が会話をしています。
年神様の類義語
「年神様」の類義語には、「来方神」「穀物神」などの言葉が挙げられます。
年神様まとめ
「年神様」は日本のお正月の神様として、古くから大切に扱われています。元旦になると、それぞれの家に山の神や田の神がやってきて、健康や子宝があるように見守ると伝えられています。お正月の初詣や門松などの伝統行事も、実は「年神様」を迎える行為とされ、それぞれに役目があります。