幸甚(こうじん)
「ありがとうございます」という言葉をより丁寧に伝えようと思った経験はあるでしょうか?この言葉は主にビジネスの場で用いる言葉ではありますが、そういった場面で用いることができる言葉となっております。
今回はそんな「幸甚」という言葉について、深く掘り下げていきたいと思います。
幸甚の意味とは
「幸甚」とは、「幸甚の至り」「幸甚に存じます」といった形式で、大きな喜びと感謝を相手に伝える際に用いる言葉です。
「幸」という文字は「さいわい、しあわせ」といった意味を持つ言葉であり、「甚」という文字は「はなはだ(度をこえて)」といった意味を持つ言葉であることから、この二つが合わさることによって、「度をこえた幸せ」という意味を持つ言葉となっております。
幸甚の由来
「幸甚」という言葉が最初に使われたとされる時期として、一説では「続日本紀(しょくにほんぎ)」という奈良時代の基本史料となっているものの中にて「幸甚」という言葉が使われていたことが語源であり由来なのではないかとされています。
幸甚の文章・例文
例文1.その様な評価を頂き、幸甚に存じます。
例文2.この様な物を頂けるとは、幸甚の至り。
例文3.幸甚の極み。なんてお優しい人なのでしょう。
例文4.これほど早く返事を頂けるとは、幸甚です。
例文5.今は「ありがとうございます」という表現よりも「幸甚」という表現を使うべきだな。
幸甚という言葉は人によっては意味を知らない場合もあるため、そういった意味でも使いどころを考えるべき言葉かもしれませんね。
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幸甚の会話例
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部長にメールを送るのですが「ありがとうございます」ってそれ以上の敬語表現って何かありますかね?
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幸甚って言葉がありますよ。
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へー知らなかった。使ってみます。幸甚!
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いや日常会話で使うような言葉ではないですよ。
幸甚という言葉は日常会話の中で使うのは違和感がある言葉のため、やはりどちらかというとメールなどの文章内に組み込むことが自然と言えるものでしょう。
幸甚の類義語
幸甚の類義語としては、「至上の喜び(しじょうのよろこび)」や「非常に嬉しい(ひじょうにうれしい)」などの言葉が挙げられます。
幸甚まとめ
嬉しい気持ちや喜びを表す際、相手に対してシンプルかつストレートに「嬉しいです、ありがとうございます」と伝える人は非常に多いかもしれませんが、その嬉しい気持ちや喜びの伝え方そのものを丁寧にするというのは、受け取る人によってはそれだけ自分に気を使ってくれているのだなということまで伝わり、よりよい関係が築けるものかもしれません。
幸甚という言葉の存在や使い方を知らなかったという方は、この機会にこれからぜひ使ってみてはいかがでしょうか。