「幽玄」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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幽玄(ゆうげん)

「幽玄」とは「深い趣がある」や「味わい深い」です。日本語とは実に多様な表現があり、微妙な言い換えなども含めたらそれこそ無限に存在すると言っても過言ではありません。ですから今回の「幽玄」も日常的に使う頻度は少ないですが、それでも時々は見かける事もあるので全くもって珍しいとも言い難いところがあります。それだからこそ余計に「味わい深い言葉」とも感じ取ってしまいます。

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幽玄の意味とは

「幽玄」の意味は以下の通りとなります。
 (1)物事の趣が奥深く計り知れない事。趣が深く高尚で優美。
 (2)ほのかではっきりしない。よく分からない。
 (3)味わい深い。気品がある。
 (4)上品で優しい。優で上品な美しさを兼ね備える。
 (5)奥深く静か。閑静。
”幽”は「暗くて見えない」「奥深い」「世間から離れひっそりする」「死後の世界」「閉じ込める」、”玄”は「赤を帯びた黒色」「奥深く暗い」「奥深い道理」「遥かに遠い」で、奥深いを繰り返して強調し「趣が深い」「高尚で優美」「気品がある」「静か」、或いは「ほのかではっきりしない」となるのが「幽玄」です。美しい景色など良いものに出会い心から感動した時などに用いる表現で、「幽」がある事からニュアンスとしては「はっきり理解できない素晴らしさ」とった感があります。神秘的であったり精神的なものとも受け取れ、万人受けよりも自分だけが感じ取れる美しさといったところでしょうか。使い方としては「幽玄の世界」「幽玄な世界」「幽玄な美」「幽玄な作品」など実に多様で、どのような場面でも使われる表現になっています。また、中世芸術の中心的理念ともされるので、芸術や美術品での感想で用いる事も多いです。

幽玄の由来

「幽玄」の由来は古代中国とされ、仏教や中国思想から「奥深い」という意味で使われていました。その後日本にも漢語として入ってきて、平安時代の勅撰歌集「古今歌集」にも文言が記されています。

幽玄の文章・例文

例文1.コロナで体調が悪くなり頭はボーっとして寝込んでしまい、このまま幽玄の世界へ旅立つのも悪くないと真剣に思ったところで目が覚めた。
例文2.美大生の多くは一種のオカルトで幽玄的な雰囲気を感じさせる見た目なので一目瞭然だ。
例文3.ネットで幽玄的な美術品を見まくって1日を過ごし終えた。
例文4.隣家から幽玄と甘美が同居したようなギターの爆音が毎日聴こえるので、我慢の限界から引っ越しを考えている。
例文5.ドライブに出かけ幽玄な自然の中で独りっきりの時間を楽しんでいたら、不審者だと通報でもされたのか警察から職務質問をされてしまった。
「幽玄」を使った例文となります。

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幽玄の会話例

  • このパワースポットはいつ来ても、幽玄な美しさが溢れていて…スゲーよ。マジ、最高!

  • ちょっと、いい年して下品な言葉をこういう場所で使わないでよ。縁起悪いでしょう。

  • すまん、わりーね。だけど俺はこーいう人間だ。神様は下品な俺にも平等に力を与えてくれるぜ。

  • 分かったから。私たちには幽玄な雰囲気はきっと合わないのよ。早くシャコタンの車に乗って地元に帰ろう。

パワースポットを訪れたヤンキー夫婦という内容です。

幽玄の類義語

「幽玄」の類義語には「情趣」「味わい深い」「わびさび」「余韻」「心に響く」「風情」「情緒」「気韻」「気分」「リリカル」「センチメンタル」「メランコリー」「メルヘン」などの言葉が挙げられます。

幽玄の対義語

「幽玄」の対義語には「殺風景」「趣がない」「味気ない」「風情のない」「無味乾燥」「面白みがない」「大味」「味もそっけもない」などの言葉が挙げられます。

幽玄まとめ

美しい自然美や芸術などで深い趣があるのが「幽玄」です。現代は独特な日本らしい風情などを「趣がある」としますが、かつては「幽玄」とするのが一般的だったようです。それが時代経過によって「趣」の方が定着をしていますが、より閑静であったり気品があるなど「趣」との差別化として「幽玄」と表現します。

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