往生際(おうじょうぎわ)
「往生際が悪い」この言葉はこの形で使われていることが非常に多く見られるものであると言えるかもしれません。簡潔に表せば「死の間際」を表した言葉になります。
今回はそんな死の間際を表しているだけであるにも関わらず、後ろに「悪い」という言葉が入ることなどによって大切な人がその時を迎える際に使う方はほとんどいないであろうと思われるこの「往生際」という言葉について解説をしたいと思います。
往生際の意味
立ち往生といった言葉にも含まれているこの「往生」という言葉は、「時が過ぎ去っていく」ことを表す「往」という字と「生」という字が合わさることによって「死」という意味を指し示したものとなっております。
それらを踏まえて、往生際とはすなわち死の間際を表した言葉となっております。
往生際の由来
この言葉は元々仏教の言葉であったそうです。「往生」とは冒頭で既に述べていますが「死」を表しており、「際」はその境目を示しています。すなわち、往生際とは今の生きている世界から、死の世界へ行く途中の間。その様子を表しており、これが転じて往生際は未練といった言葉と関連付けられるように、諦めが悪い意味として用いられる機会が多い言葉となっております。
往生際の文章・例文
例文1.負けず嫌いな彼は本当に往生際が悪い。
例文2.往生際がいい彼は育ちもいいようだ。
例文3.破局の場面を目撃。一方は未練がましく往生際が悪い。
例文4.往生際の悪いやつだ、トドメを刺してやる。
例文5.試合で倒れる一歩手前の往生際、諦めず相手の懐に飛び込む。
未練がましい状況に対して、この往生際という言葉は用いられる機会が多いものであると言えるでしょう。
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往生際の会話例
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昨晩のボクシングの試合見ました?
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見ていないです。聞くということは何か面白い場面でもありましたか?
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片方の選手がもうボロボロの往生際で放った反撃が、クリーンヒットして逆転KOを決めて勝利したんです!
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聞いていると見逃したことを後悔する内容のドラマチックな展開ですね!
往生際が悪いと形容されても、諦めずに戦うことが必要な場面というものもよくあるものですよね。
往生際の類義語
往生際の類義語として「悪あがき(わるあがき)」や「未練がましい(みれんがましい)」といった言葉が挙げられます。
往生際まとめ
立ち往生とは、立ったまま死ぬことが元々の意味であったそうです。
立ったまま死ぬ。一体どれほどの信念があればそんなことが可能にできるのでしょうね。ただ、そこまでの信念を持つ必要はないにしても、往生際で後悔することほど取り返しの付かない過ちは他にありません。
往生際で後悔をしないため、目標に対しては立ち往生してやるくらい勢いというものが、人生には必要不可欠であると言えるでしょう。