心血を注ぐ(しんけつをそそぐ)
芸術家が心血を注いだ作品、なんて言いますよね。「心血」なんて聞くと「血」という文字が入っているために、なんだか体が痛くなってくるような言葉にも聞こえます。今回はそんな「心血に注ぐ」という言葉を説明したいと思います。
心血を注ぐの意味
「心血を注ぐ」という言葉は、その文字の通り「心や血をそのものに注ぐように、心身の全力を尽くす」という意味があります。人物が作品や、何か物事に対して、「心」と「身体」、自分の全部を使って尽くしていることを表す言葉なので、「夢中になっている」というイメージにも繋がります。
自身が惹かれるものに対して「心を傾ける」なんて言い方があるため、よく「心血を傾ける」と間違えてしまう場合があります。心だけでしたら傾けてもいいですが、血が一緒だった場合は注いでいきましょう。また同じように「注ぐ」ものだと「全身全霊を注ぐ」などがあります。全身(身体)全霊(心)を注ぐ、という言葉なので、こちらも同じような意味を持っています。合わせて覚えるといいかもしれません。
心血を注ぐの由来
残念ながら、使われ始めた発祥がいつかはわかりませんでした。ただ、1899年に発行されている「嚼氷冷語(著:内田魯庵)」に「亡国せんとするやうな場合が即ち詩人が満腔の心血を注ぐべき時であるのだ」という文面があります。
心血を注ぐの文章・例文
例文1.PCの電源が突然落ちてしまったため、心血を注いで作成したレポートがなくなってしまった。
例文2.芸術家は、心血を注ぐように一つ一つの作品と向き合って制作するべきである。
例文3.この女優さんには、心血を注いで応援をしたくなるような魅力がある。
例文4.芸術家たちが心血を注いだ、サン・ピエトロ大聖堂を一度でいいからこの目で見てみたい。
例文5.彼は新しい昆虫の発見に、心血を注いでいるのよ。
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モジュールの会話例
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この間君に相談したプロジェクト、立案が通ったよ。ありがとう!
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それはよかった!
今回は企画が通るようにと、真剣に頑張っていたものね。 -
プロジェクトリーダーとして、今回の企画に心血を注いで打ち込むよ。
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最後までしっかりやらなきゃね。応援してるわ。
心血を注ぐの類義語
心血を注ぐの類義語として、「全身全霊を注ぐ」「無我夢中」などの言葉が挙げられます。
心血を注ぐまとめ
少し間違えやすい慣用句でしたが、いかがでしたでしょうか。何か一つの物事でも、心血を注ぐように楽しく夢中になれるものを見つけると、人生が華やかなものになるかもしれませんね。