忠誠心(ちゅうせいしん)
「忠誠心」は、何かと話題の芸能人の闇営業先である反社会的勢力の構成員が、親分などに服従を誓う気持ちを想像しませんか? 他には、サラリーマンが会社に忠誠を尽くす、最近の若者は忠誠心がない等を連想する事ができます。海外だとイギリス王室に忠誠を誓うロイヤルティ(royalty)といったりしますよね。イギリス王室御用達のことをロイヤルワラントと言い、魅力的な響きを持っていますよね。そんな「忠誠心」について、意味や由来などを含めた解説となります。実際にはどのようなものなのか、自論も含めて紹介させて頂きます。
忠誠心の意味とは
「忠誠心」の意味は以下の通りとなります。
(1)素直で偽りない心で相手に従う。
(2)忠実で正直な気持ち・心。忠義を尽くす。
(3)忠誠を誓う気持ち。
(4)献身と服従の感情、その心。
自らが所属する国や団体、会社、上司、権力者などに忠誠を誓う気持ちやその心が、「忠誠心」となります。これらの団体や個人に対し尊敬をして、献身や服従するほど盲目に傾倒しています。これが真っ当な団体などに常識の範囲内で忠誠心を示すなら問題ありませんが、危険な宗教団体や反社会勢力に忠誠を誓うのは危険となります。また、以前は企業への忠誠心を示すのがサラリーマンの常識であり、出世するのに不可欠な要素でしたが、最近の若者はドライで出世よりも自分の時間を大事にする傾向です。その一方、自衛隊や警察などは絶対的に忠誠心が必要とされ、外国でも北朝鮮などは国家に対し忠誠心が少しでも欠ける国民は不当な扱いが余儀なくされます。「忠誠心」の裏返しには、洗脳や恐怖、自由を奪う代償が隠されています。
忠誠心の由来
「忠誠心」の”忠誠”は、”忠義”と同じ意味となります。国民をコントロールする為、中世封建社会の頃から使われ始め、近世絶対主義国家や近代国家で国家や政府に反発しないよう、忠誠心を示すのが良い国民として求められました。日本でも他国同様だが、近年は国家に対し忠誠心を示さないで、自由な意見や主義となるのが、より成熟された民主主義となっています。よって、民主主義では国家を動かす官僚や役人、警察や軍隊(自衛隊)などが高い忠誠心を要求され、また備わっている場合が多いです。
文献としての「忠誠心」は、室町時代の「清原国賢書写本荘子抄」には「もし無道なる時は忠誠の心をも諫べし」という「漢書」からの一文が残されています。
忠誠心の文章・例文
例文1.新入社員なので、最初だけでも上司や先輩に忠誠心があるよう見せている。
例文2.忠誠心を見せないと、クラスの権力者から苛められてしまう。
例文3.忠誠心が大きくなり過ぎると、周囲を俯瞰的に見えなく滑稽である。
例文4.警察官は上下関係がハッキリしているので、忠誠心がない部下は相手にされない。
例文5.忠誠心を見せろ、と野球部監督に言われていた学生時代が懐かしい。今ならパワハラで訴えられていただろう。
「忠誠心」を自ら見せる、または求められる例文が基本パターンとなります。
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忠誠心の会話例
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俺なんかは、会社では威張ってばかりで上司にも文句を平気で言う。愛社精神や忠誠心はゼロだよ。
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でも、妻である私には生涯の忠誠を誓っているでしょう!
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それが、今時の男の賢い生き方だよ。仕事はいくらでもあるけど、奥さんは一人だけ。家庭や家族を大事にしないとね。
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じゃあ、私と離婚したら、家庭と仕事の両方を一度に失うかも知れないね。もしかしたら、現実に起こるかもよ…。
奥さんには「忠誠心」を示す旦那さんだが、会社にはあまり「忠誠心」がありません。そんな旦那に対し、奥さんはあまり良く思っていない、という会話内容です。
忠誠心の類義語
「忠誠心」の類義語には、「忠義」「忠心」などの言葉が挙げられます。
忠誠心まとめ
「忠誠心」は素直で偽りない心で相手に従う、献身と服従の感情などの意味を持つ言葉です。遙か昔から、日本だけでなく世界中で、忠誠心が高い国民を国家は求めていました。しかし、その後は何百年と時間が経過して、今では若い人は所属する会社や団体に忠誠を誓うものは少なく、また度合いも弱まっています。しかし、反社会勢力、警察や自衛隊、国家中枢の官僚、大企業のエリート社員などは忠誠心が高いほど歓迎されるのも事実です。そのような意識が有るものが、上司に気に入られ出世できる構造だからです。