怒り心頭(いかりしんとう)
有名なタレントさん二人が司会をしていた「怒り新党」という番組もありましたが、その番組タイトルの元となっている言葉でもあります。
なんとなくとにかく怒っていることを表しているのはわかりますが、詳しい意味は知らないという方、多いのではないでしょうか?
今回はそんな「怒り心頭」という言葉について、深く掘り下げていきたいと思います。
怒り心頭の意味とは
「怒り心頭」とは、怒ること、腹立たしさを感じる意味を表す「怒り」という言葉と、心頭滅却すれば火もまた涼し」という言葉でも使われている、心があるところ、心の中を意味する「心頭」という二つの言葉が合わさることによって「心の中、奥の底から沸き起こる激しい怒り」を表した慣用句です。
心頭という漢字を見ると心の中から頭の先まで怒りが沸くといった表現に見える方もいらっしゃるかもしれませんが、「心頭」とは、この一単語で心を意味した言葉となっています。
怒り心頭の由来
「怒り心頭」という言葉、古くは1907年に初めて開演された「墨塗女(すみぬりおんな)」という、「常磐津(ときわず)」という三味線を用いた音楽で披露される歌舞伎の舞踊にて、「墨を塗られて真っ黒になった顔を鏡で見た女は怒り心頭」という一場面があり、この時にこのような怒りを表す表現として使われたことが始まりではないかと考えらます。
怒り心頭の文章・例文
例文1.私が妹が楽しみにしていたプリンを食べてしまったせいで、妹は怒り心頭だ。
例文2.あまりにもふざけた態度を取る友達に対して、私は怒り心頭に発してしまった。
例文3.大喧嘩した二人はその後も怒り心頭に発したままの様子だった。
例文4.怒り心頭に発した私はつい思ってもないことを言ってしまった。
例文5.毎日のように怒り心頭に発していた彼女も、今では随分と優しくなったものだ。
怒り心頭に発した人は冷静さを失いがちなので注意が必要かもしれませんね。
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怒り心頭の会話例
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伊香さんどうしました?なんだかものすごく怒り心頭に発した様子ですが。
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さっき電車の中で、何人かの学生が大きく足を広げながら座っていたせいでご年配の方が座れない状況を見てしまいまして。
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それはたしかにひどいですね。
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ですよね!席を譲らない以前に、座れるスペースがあるにも関わらず、そのスペースを埋めるなんてどういうことなんだと思ってしまって。
身勝手な行為が誰かの怒り心頭に発する原因を作ってしまうものかもしれませんね。
怒り心頭の類義語
怒り心頭の類義語としては「怒髪天を衝く」や、「腸が煮えくり返る」などの言葉が挙げられます。
怒り心頭まとめ
性質的に短気な方はよくこの言葉の状態になる場面に心当たりが多いかもしれません。ですが怒り心頭怒る気持ちに身を任せても、あまりよくない結果に繋がりがちなものです。
そんな方は自分のためにも、怒り心頭怒る状態になってしまわないよう、普段からこの言葉を意識してみるのも悪くはないかもしれませんよ。