怜悧(れいり)
「怜悧」とは「(子供や若者が)利口や賢いという意味の文章語」です。日本語は同じ意味でも言い換えの表現が非常に多く、それは良くも悪くも便利である反面で物事を複雑にします。頭が良い人を賢いや利口としますが、子供の場合は「怜悧」とする事も多く、そして当然ながら利口を使っても問題ありません。このやや曖昧ながらも人によっては使い分けをするので、知らない人が恥を掻くのです。
怜悧の意味とは
「怜悧」の意味は以下の通りとなります。
(1)主に子供や若者が賢い。利口。頭が良い。
(2)頭の回転が速い。機転が利く。利発。
(3)賢い、利口などの文章語。
「怜悧」は賢くて頭が良いという意味です。よって、利口・利発という事ですが、厳密には利口と利発にも微妙な違いがあるように、文章語や畏まった表現として「怜悧」が使われています。個人的な思いもありますが、利口は全般に使える反面でやや稚拙な感もあり、利発は畏まった表現ですが特に子供に使うのが多く、そして「怜悧」は利発の文章語といった感じになります。使い方としては「怜悧な若者」「怜悧な顔」「怜悧そう」といった形になり、これらは利口や利発でも大きな問題ではありませんが、小説などではやはり文章語でもある事から「怜悧」とした方が作品の雰囲気にも合っているようです。
怜悧の由来
「怜悧」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては古代中国・宋時代の女流詩人・朱淑真が残した作品に文言が記されています。
怜悧の文章・例文
例文1.年に一度、お年玉を上げる時にだけ会う甥っ子が年々怜悧になって、このままでは小学校を卒業する頃にはIQで確実に負けると思うので、そうなったらお年玉を辞退させてほしい。
例文2.家が裕福で東大に通う怜悧な若者と、貧困世帯で育ちトー横に群がる薬大好きなキッズがこれからの日本を背負うと格差はさらに広がり、もう歯止めは効かないだろう。
例文3.可愛い愛犬がまるで成犬のような怜悧な顔を見せるが、玄関に迎えにやってくる時は子犬のままで喜びが爆発している。
例文4.賢いながらも狡賢くもあるのが怜悧狡猾という四字熟語だ。
例文5.四十を疾うに過ぎているのに、入院している父親から「怜悧な表情になった」と子供扱いされるのはなかなか複雑で、見舞いの帰りはいつも整形でもしようかと考えてしまう。
「怜悧」を使った例文となります。
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怜悧の会話例
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○○さんの子供って、もう中学生なんだ。早いなー。
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それはそうよ。子供の成長はあっという間。うちだって、もう少しで小学校入学じゃない。
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確かに最近は絵本を卒業して、ちょっと難しい本にも興味が出てきたし…。真剣な時は怜悧さを漂わせている感じもするな。
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それは流石にないでしょう。まだ幼稚園児なんだから。
我が子や友人の子供の成長から時間の流れを実感する夫婦という内容です。
怜悧の類義語
「怜悧」の類義語には「賢明」「聡明」「俊秀」「インテリ」「英明」「知的」「賢い」などの言葉が挙げられます。
怜悧の対義語
「怜悧」の対義語には「愚昧」「蒙昧」「暗愚」「愚鈍」「馬鹿」「阿保」「のろま」「愚か」「鈍い」「間抜け」などの言葉が挙げられます。
怜悧まとめ
子供や若者などが賢い場合に使うのが「怜悧」です。もちろん、子供などを利口とする方が一般的ですが、より畏まった表現であったり文章語とする場合は「怜悧」とした方がしっくりきます。よって、賢いや利口の言い換えとして覚えておく必要があります。