悪辣(あくらつ)
「悪辣」とは「相手に対する情けなどが無縁な非常に性格や態度が悪い人・性格・方法」です。誰しも多少は悪い部分もありますが、本当の極悪人とはかなり稀ですよね。憎い相手でも少しは情けをかけたり、場合によっては許したりもしますが、そんな気持ちなどは皆無でとことん悪を突っ走り、酷い行為を出来てしまうのが「悪辣」です。
悪辣の意味とは
「悪辣」の意味は以下の通りとなります。
(1)情け容赦がなく極めてたちが悪い様。
(2)とても酷いやり方をする悪人を表す表現。
(3)性格が悪い。生まれ持った性質や性格が極めて悪い。
”悪”は「正しくない」「悪い」「悪人」「悪党」、”辣”は「辛い」「厳しい」「惨い」で、文字通りに酷く悪い性格やそんな人物が「悪辣」です。一見すると大人の悪い男に使う感もありますが、老若男女を問わず用いる表現となっています。しかし、子供などに使うのは稀ですし、また人間以外にも酷く迷惑な行為や物などに対しても使います。例えば「中国経由のフィッシング詐欺は悪辣で憤りを覚える」、「ロシアのウクライナ侵攻は悪辣過ぎて話にならない」といった感じで、多少無理して使っている感もありますが、それぐらい悪いと強調したり怒りを込めている感情を表しています。しかし一般的にはヤクザ・極道などの本当にたちが悪い人達や、本来は正しい存在であるべき弁護士・政治家・警察官などが悪い行いをした場合も対比として「悪辣」が好んで使われたりします。
悪辣の由来
「悪辣」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては室町時代の東福寺の僧侶・雲泉太極の日記「碧山日録」などにも文言が記されています。
悪辣の文章・例文
例文1.元保険外交員の義母はSNS大好きなZ世代でも相手にならないぐらいの悪辣な化け物で、父親もその手口にコロッと騙され入院生活を続けているが、毎日のように看病へ来てくれ喜び心の底から信用しきっているので警察に相談したいがきっと民事不介入で相手にされないのでどうしようもない。
例文2.有名大学卒業の秀才でも大人になってからSNSを手にした古い世代は挙って相手の揚げ足取りしか利用法がなく、それが恥ずべき行為だと気付かない時点で人として悪辣そのものなのに、若い頃にああは成りたくないと馬鹿にしていた層だけに絶賛され喜び、再び炎上目当てなイキった文言と醜くなった中年顔写真もセットで必死に上げて最早誰も止める事ができない。
例文3.逮捕されても尚、有名人だからとワイドショーでフォローばかりするコメンテーターや弁護士は芸能事務所からの圧力なのかそれとも本心なのか知らないが、一般人の犯罪は誰よりも正論でこき下ろす一方で歌舞伎一味や俳優になるとまるで世界一の人権団体のように救いの手を差し伸べ、これこそ悪辣を隠して尻尾を振りまくるだけな憎むべき存在だ。
例文4.悪辣な方法でも成り上がった方が勝ちなのが人生というゲームだが、段々と馬鹿らしいと気付く人も増えているようだ。
例文5.添加物たっぷりなコンビニ弁当と人工甘味料たっぷりなソーダを飲み干して、急いでワクチン接種を決めてから環境に優しいハイブリッドカーで廃墟のような地方都市の駅前を疾走し、目の前に無数に広がる空きビルや空きテナントを見ながら今日も株価が上昇して含み益が増えていくのは全て自分と同じ悪辣な議員や官僚のお陰だと心の中で感謝した。
「悪辣」を使った例文となります。
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悪辣の会話例
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えーと例えばだけど、人を殺したら罪状って何になるの?
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それは自殺ほう助でしょう。えっ違うの?
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だって普通は殺人罪って言わない。今は違うんだ?
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それは庶民向けね。有名人は自殺ほう助で、庶民は殺人罪なの。これは悪辣ながらも偉い偉い先生たちがそう決めたから、無力な庶民は従うしかないの。だって、ここは世界で一番幸せな人しか住めない日本なのよ。
事件性の有無について皮肉を言う会話です。
悪辣の類義語
「悪辣」の類義語には「奸悪」「邪悪」「陰険」「性悪」「悪逆」「巨悪」「諸悪」などの言葉が挙げられます。
悪辣の対義語
「悪辣」の対義語には「善良」「素直」「神聖」「正義」「真面目」「誠実」「実直」「真摯」「清廉」「方正」などの言葉が挙げられます。
悪辣まとめ
情け容赦がなく非常にたちが悪いのが「悪辣」です。人に酷い事をしても平気なとても性格が悪い人物を表現する際に「悪辣」として、またそのような方法なども「悪辣な手段」や「悪辣な行為」とも言います。