愚挙(ぐきょ)
「愚挙」とは「周囲だけでなく自分自身にも跳ね返る愚かな行為や企て」です。誰しも若い時や酔った時などは多少の過ちを犯した経験も一度や二度あるでしょうが、常識の範囲を超えたりちょっとやり過ぎで愚かな悪い行為が「愚挙」となります。
愚挙の意味とは
「愚挙」の意味は以下の通りとなります。
(1)馬鹿げた行いや愚かな企ての事。
(2)愚かな行為や振る舞いをする事。
(3)よくない行為全般の事。
”愚”は「才知の働きがない」「馬鹿」「下らない」「愚か」、”挙”は「あげる」「もちあげる」「企てる」「並べて示す」で、馬鹿げた行為やそんな行為を企てたり振る舞うのが「愚挙」です。具体的には犯罪をするなど社会秩序を乱す行為、或いは人に迷惑を掛けたり不快に感じさせる事を指しています。他にも横暴であったり酒に酔って醜態を晒すのも、「愚挙」に含まれるでしょう。要するによくない行為は全て「愚挙」となり、特に子供の非行や大人の暴力といった日常に密着しがちな様々な問題に対処する側が憤りからの文語的表現として用いられる事が多くなります。因みに最も良く似ている「愚行」(ぐこう)は「考えの足りない馬鹿げた行為」という意味で、「愚挙」とは企てを含むか否かの違いがあります。
愚挙の由来
「愚挙」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本のジャーナリスト・宮武外骨の著書「面白半分」などに文言が記されています。
愚挙の文章・例文
例文1.何度捕まっても再び犯罪を犯すのは愚挙としか言いようがないが、その男には最早裁判や刑務所に収監されるのも日常の一部なようだ。
例文2.北の国の2人の親玉はせっせとミサイルを撃つのが何よりも大好きで、西側から愚挙と批判されてもお得意の屁理屈を理由に意に介さないが、その割にはドイツ製高級車や日本やアメリカの家電やエンタメが大好きなところが実に情けない。
例文3.中学校教師の父は普段は真面目で、非行に走ったり家庭環境が悪い生徒を憂いあまり「社会は愚挙が溢れている」と嘆くが、酒が一滴でも入ると悪魔のような酒乱に変身し驚きの醜悪を晒す。
例文4.政府が少子化対策に本腰を入れたようだが、どうせ来年の出生率も過去最低を更新するのは目に見えていて、この対策が愚挙であるのは明らかだがいつも通り誰も責任を取らずに有耶無耶で終わる未来が待っていると大勢が知っている。
例文5.昨今の世界情勢を見ていると資本主義も社会主義も結局は失敗で、どちらも長く続くとアクの強い愚挙を得意とする一派だけが有利になる欠陥システムという事だ。
「愚挙」を使った例文となります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
愚挙の会話例
-
俺は思うんだよ。マスクをしろって。
-
でも政府が歩いている時はマスク外して良いって、発表していなかった?
-
あれは飽く迄も建前で、コロナ禍だから外出時はマスク常識だって。外している奴は愚挙だとすら気付かない大バカだよ。
-
そんなあなたはいつも鼻出しマスクじゃない。自分も愚挙だとは思わないの?
コロナ禍のマスク着用についての会話となります。
愚挙の類義語
「愚挙」の類義語には「暴力」「愚行」「非行」「乱行」「極道」「蛮行」「乱行」「醜行」などの言葉が挙げられます。
愚挙の対義語
「愚挙」の対義語には「壮挙」「快挙」「美挙」「義挙」などの言葉が挙げられます。
愚挙まとめ
暴力を振るったり非行に走ったりなど周囲に迷惑を掛けたり、そんな事を企てるといった愚かな行為が「愚挙」です。端的に言えば「愚かな行い」と「愚かな企て」をまとめて「愚挙」として、非常に馬鹿げた行為の文語的な表現です。