愛別離苦(あいべつりく)
人が生きていく中でどうしても避けられないことがあります。それは「大切な人との別れ」です。
家族、友人や愛する恋人などとの別れは本当につらいと思います。そういった時を表現する四字熟語に、「愛別離苦」があります。
そこで今回は、「愛別離苦」の意味、由来などを紹介していきたいと思います。
愛別離苦の意味
この言葉は、「愛する人やものと離れることの苦しみやつらさ」を意味します。
愛する人とは、妻や夫、子供、家族、恋人のような、その人にとって愛する人や心から特別な感情を抱く存在を指しています。
つまり、「愛別離苦」は人間だれしもが通る別れや死別を、自分ではどうすることもできない離別を意味します。
愛別離苦の由来
「愛別離苦」は仏教用語です。紀元前500年頃にインドの釈迦が人生の苦しみを克服するために修行をすることを説いたことが由来です。
愛別離苦の文章・例文
例文1.先週、大好きだった祖父が亡くなり、今まさに愛別離苦の境地だ
例文2.彼氏は彼女と分かれて愛別離苦の涙を流したが、克服するだろう
例文3.普通の決別ではなく、今にも泣き出しそうな愛別離苦と呼べるようだ
例文4.彼は至って普通そうに見えるが、きっと愛別離苦に苦しんでいるはずだ
例文5.今まさに母の葬式が終わり、愛別離苦の心境で外の夕日を眺めている
ただ愛する人と別れて悲しい、という意味だけでなく、仏教的に「人生における必然の苦しみ」ということを理解できれば使いこなせます。
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愛別離苦の会話例
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昨日の先輩の親御さんの葬式はすごく悲しかったね。
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そうだね。先輩も悲しそうだったしほんとに気の毒ね
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先輩の愛別離苦を克服させてあげたいけど、僕たちは何をすればいかな。
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時間が解決してくれると思うから、しばらくはそっとしてあげるのが一番じゃないかな
先輩にとって大切な人である両親に対する愛別離苦に自分たちは何かできないかと相談するような会話になります。
愛別離苦の類義語
愛別離苦の類義語としては、牽衣頓足、生離死別、会者定離、河梁之誼、朝有紅潮、諸行無常などがあげられます。
愛別離苦まとめ
「愛別離苦」は愛する人やものと別れるつらさや悲しみ」を指します。この言葉はただ遠方に住む、長期間の旅行をするなどの別れとは違い、愛する人と生き別れ会えない状況、もしくは逝去し永久に会えないと言う状況になって大切な人との別れに苦しむ状況を指しています。たまにちょっと旅行するだけでも寂しくて苦しい、と言うような人はいますが、本人にとってはそれくらいの思いであっても言葉の意味的には間違いとなりそう言う場合には使えませんので、間違えないように注意してください。