慢侮(まんぶ)
「慢侮」とは「相手を侮り見下す事」です。人の性格や環境にもよりますが、世の中とは想像以上に軽蔑や馬鹿にする行為で溢れています。テレビやネットの世界は当然ながら学校や仕事も当然で、少し仕事や勉強が苦手や出来ないと、それこそ鬼の首を取ったように騒ぐ上司やクラスメイトもいるのです。実にバカらしいですがそれが現実で、だからどんなに教育や躾として「慢侮」をしないよう教えても無理なのです。それでは「慢侮」についての解説となります。
慢侮の意味とは
「慢侮」の意味は以下の通りとなります。
(1)相手を侮る、見くびる、軽んじる事。
(2)見下して軽く見る。
”慢”は「怠る」「怠ける」「侮る」「緩い」「遅い」、”侮”は「侮る」「軽視」「馬鹿にする」で、人を馬鹿にするような侮るを繰り返して強調したのが「慢侮」です。よって軽蔑・軽視・見下す・愚弄などが同義となり、自分の方が立場が上として下の者を見下す際に使います。「慢侮」と類似言葉の微妙な違いとして、最も一般的な「軽蔑」は馬鹿にする方もされる方も口語や文章語など関係なく広く使われます。「軽視」は「軽蔑」同様に広く使われますが、「軽蔑」よりはややマイルドな印象があります。「見下す」は実際に相手を前にして馬鹿にしたり、「愚弄」は馬鹿にするだけでなく人格を無視するような態度や言動となります。これらを踏まえた上で「慢侮」は侮る、見くびる、軽んじるとなるので、ほぼ「軽蔑」と同じとなる非常に相手を見下して侮辱する酷い言葉となっています。
慢侮の由来
「慢侮」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代後期の漢詩文集「黄葉夕陽村舎詩」(1812年)などに文言が記されています。
慢侮の文章・例文
例文1.幼い頃から母や姉のまるで慢侮するかのような突き刺す視線がプレッシャーとなり、大人になった今でも女性恐怖症で苦しんでいる。
例文2.深夜番組を観ていたら某タレントがADなど番組制作者に対して高圧的で慢侮する姿を楽し気に披露し、なぜこんなにも不快なのに好感度が高く人気があるのか不思議でしかない。
例文3.政治家は常に国民を慢侮しているが、選挙期間だけは手のひら返しをして半数はすっかり騙されるという構図が何十年も続いている。
例文4.家族全員には懐く愛犬ジローは、餌を毎日与える俺だけには冷めた態度でその内心は慢侮しまくっていると思うと、とても腹立たしく犬語で文句を言ってやりたい。
例文5.日出ずる国の御姫様は透き通るような声でネットや雑誌の正論は全て陰謀めいた虚偽として、それでも信じる者は汚れた慢侮の民であると語り、お隣に座る王子様も王族専用の外科医が執刀したからか大層ご機嫌な成金笑顔を振りまき、その茶番にはテレビ観戦している平民がPTSDでパニックになりそうだ。
侮辱や軽蔑といった意味合いで「慢侮」を使った例文です。
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慢侮の会話例
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昨日の記者会見どうだった?
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それは見たわよ。何て言ったって、お姫様が結婚をして一般人になったんだから。
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で、どう思ったの?
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私は、今の時代に王様やお姫様は生き辛いと思った。だって基本的に暇でしょう偉い人達は。時間に余裕があるからネットで情報を漁ると厳しい意見もあって、自分と真逆な声は全て敵であり軽蔑や慢侮な対象なんでしょう。でも、これが昔だったら批判しただけで打ち首だから、庶民にとっても良い時代よ。
王族の結婚について男女が会話をしています。
慢侮の類義語
「慢侮」の類義語には、「卑しめる」「蔑む」「賎しむ」などの言葉が挙げられます。
慢侮の対義語
「慢侮」の対義語には、「尊敬」「敬意」「崇拝」「感嘆」などの言葉が挙げられます。
慢侮まとめ
「慢侮」は相手を侮ったり見くびる事で、要するに自分よりも下に扱い馬鹿にしています。学歴や年収や身長の高い低い、さらには仕事能力や外見や性格に思想信条など相手を蔑む要素はいくつもありますが、そんな狭い物差しでしか相手を判断できないので「慢侮」する事で自分を世の中から防御しているのでしょう。