「成功譚」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

成功譚(せいこうたん)

｢成功譚｣とは｢意図した通りに物事を成し遂げた話や物語｣です。成功を手にするのは大変困難であり、必死になってもなかなか上手くいかずそれどころか逆に失敗に繋がってしまう事も多いですよね。だから成功願望が強いと何かの教訓や知恵が与えられるのではと、一種の救いとして｢成功譚｣に頼るのでしょう。もちろん反対に失敗談から得られる知識やヒントもありますが、やはり成功物語は興味を引く内容となっているようです。

成功譚の意味とは

｢成功譚｣の意味は以下の通りとなります。
　(1)これまでの仕事などの人生経験において成功するまでの過程の話。
　(2)その人物が出世するまでの過程を物語にした事。
　(3)｢成功談｣や｢サクセスストーリー｣も同義。
”成功”は｢物事を目的通りに成し遂げる｣｢物事を成し遂げて地位や名声を得る｣、”譚”は｢物語を語る｣｢物語｣｢話｣で、物事を達成した物語やそんな内容の話が｢成功譚｣です。平たく言えば｢成功談｣であり｢サクセスストーリー｣なのですが、中国語表記を日本語に変換すると｢譚｣となるので｢成功譚｣となります。しかし、実際には｢成功譚｣は難解なのであまり使われず、成功の話や物語を｢成功談｣や｢サクセスストーリー｣とするのが一般的で、飽く迄も昔の小説など文章で使われる文語体となっています。因みに、昔話で多い兄弟間の争いで末っ子が最終的に勝ったり成功する物語を｢末子成功譚｣(まっしせいこうたん)と言います。

成功譚の由来

｢成功譚｣の由来は残念ながら不明ですが、文献としては｢成功｣は平安時代前期の漢詩文集｢菅家文草｣などに文言が記されています。

成功譚の文章・例文

例文1.ヤクザや半グレはなぜ更生すると自慢顔でYouTubeや週刊誌などで成功譚を得意気に語るのか理解できず、それを楽しみにしているのは同じ穴の狢しかいない。
例文2.不祥事を起こすと歌舞伎役者は舞台での華々しい演技や決めポーズよりも、過去の会見などの映像しか流れないので、どんなに天才役者と周囲が持ち上げても素人からしたら単なる濃い顔の不気味なオッサンにしか見えず、これではどんなにナレーションやコメンテーターが好印象を与える成功譚が語られても耳に届かない。
例文3.アメリカでは拳銃を撃つか撃たれるかの成功譚が多いが、ロシアでは兵士に志願するか祖国を捨てる成功譚が溢れているようだ。
例文4.人生に一度も成功した事がないので、自分には成功譚など関係がない。
例文5.上司は酒が入ると、自身の思い出として平凡だった大学生活や奥さんとの出会いから結婚までの過程をまるでドラマチックな成功譚と熱く語るが、俺も含めて全員がスマホばかり見て全く聞いておらず、それでも注意するとパワハラになるので非常に良い時代になったものだ。
｢成功譚｣を使った例文となります。

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成功譚の会話例

• 

  このまま底辺で俺の人生が終わっていくのか…。何だか悲しくなるな…。
• 

  まだ始まってもいないから大丈夫だって。人生80年、100年って言うでしょう。
• 

  でも、そんな老いてからじゃ遅いよ。今すぐ成功を収めて、それでみんなが耳を澄まして成功譚を聞いてくれるような、そんな男になりたいんだよ。
• 

  じゃあ今すぐ努力しなさいよ。何もしないで偉そうに、成功したいってバカじゃないの。

努力なしで成功願望だけが強い男性に苛立つ女性という会話内容です。

成功譚の類義語

｢成功譚｣の類義語には｢成功物語｣｢シンデレラストーリー｣｢おとぎ話｣｢自慢話｣｢手柄話｣などの言葉が挙げられます。

成功譚の対義語

｢成功譚｣の対義語には｢失敗談｣｢失敗話｣｢失敗ネタ｣｢失敗エピソード｣｢しくじり話｣｢苦労話｣などの言葉が挙げられます。

成功譚まとめ

物事を上手く成し遂げた物語や話が｢成功譚｣です。誰しも成功を手にしたいのでその過程の話である｢成功譚｣には興味を持つ人が多く、だから古今東西を問わず様々な成功話が世の中には溢れています。