我関せず焉(われかんせずえん)
「我関せず焉」とは「無関心や無関係など興味がないと主張する事」です。昔流行った言葉に「Noと言えない日本人」があり、これはシャイや弱気な日本人の国民性を表していると大きな論争を呼んだのですが、逆にハッキリと自分は関係ないと主張しているのが「我関せず焉」です。
我関せず焉の意味とは
「我関せず焉」の意味は以下の通りとなります。
(1)自分には全く関係がない事。その物事に自分は全く関心がなく超然としている。
(2)”焉”は漢文で断定となる事から、自分は無関係やそんな態度を取る事。
(3)「我関せず」も同義。
「我関せず焉」は自分は無関係や無関心という意味合いで、ある物事が起こった時に関心がないやそんな態度を取る事になります。要するに「我関せず」と全く同じ言葉ですが、”焉”は漢文の助詞として句末に置く使われ方がされ「断定」という意味を持っています。よって「我関せず」だけでも良いのですが、受け止め方としてはより強く断言・明言していると感じ取れます。因みに中国語では「我不関焉」となります。
我関せず焉の由来
「我関せず焉」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては小説家・田畑修一郎の著書「医師高間房一氏」(1941年)などに文言が記されています。
我関せず焉の文章・例文
例文1.世間はW杯の日本代表戦で盛り上がっているが、それでも生粋のギャンブラーである自分は我関せず焉と試合時間は閑散したパチンコ店内で優雅にコーヒーを飲みながら大勝負をしている。
例文2.我関せず焉を決め込む為にiPhoneを売却してAndroidに乗り換えた。
例文3.薄給でまともな車すら買えない生活が長く続き、いつしか世間を恨むのにも疲れて我関せず焉の境地に達したら、世の中も半数が貧しくなって自分に追いつき仲間がいるって素晴らしいとニヤニヤが止まらない。
例文4.芸能人やYouTuberの金持ち自慢は最早アフリカや南米の有名人が活躍しているのに近い感覚で、自分とは違う星の生物にしか見えず何をアピールしても我関せず焉が揺るがない。
例文5.妻とは互いに我関せず焉で、生活の為に止む無く一緒に暮らすだけの素晴らしく無口なパートナーとして尊重し合っている。
「我関せず焉」を使った例文となります。
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我関せず焉の会話例
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明日の会議だけど、資料は完成しているよね?
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それがまだなんですよ。少し手伝ってもらえませんか?
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それは俺の仕事ではないから…。でも普段なら我関せず焉を貫くけど、分かった今回だけだよ。
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ありがとうございます。実は全然終わっていなくて焦っていたんです。
会議を翌日に控えて資料作りを終わらせなければならないという内容です。
我関せず焉の類義語
「我関せず焉」の類義語には、「対岸の火事」「お門違い」「興味無し」「無関心」「見向きしない」「眼中にない」「距離を置く」「背を向ける」などの言葉が挙げられます。
我関せず焉の対義語
「我関せず焉」の対義語には、「興味がある」「世話を焼く」「執着する」「固執」「関心がある」「注視」「注意」「魅かれる」「目を離せられない」などの言葉が挙げられます。
我関せず焉まとめ
「我関せず焉」は”焉”が付いていますが「我関せず」と同義で、物事について自分には関係や関心がないという事です。やや冷ややかな態度や対応ながらも、興味がないとハッキリ断定する強さとも感じ取れるのが「我関せず焉」ではないでしょうか。