才色兼備(さいしょくけんび)
人は才能や容姿・置かれた環境など、様々な物を比べる生き物ですが、人を評価する言葉として有名なものの一つにこの四字熟語があります。これは相手を称賛する際に使われる言葉ですが、具体的にはどんな意味があるのか、その由来や類義語なども併せてご紹介します。
才色兼備の意味とは
主に女性に対しての誉め言葉として一般的に用いられ、優れた才能を持ち、また見た目も美しい人のことを言います。それぞれの漢字は、「才色」が女性の才知と美貌のこと、「兼備」が兼ね備えていることを意味します。
才色兼備の由来
「才色兼備の花嫁だ」といったように、古くから最高の賞賛の言葉として使用されてきました。このように慣習的に女性のみに対して使われてきた理由としては「男は男らしく、女は女らしく」するのが良いことだ、とする考え方が根底にあった事が背景となっています。また「色」は「しき」「そく」とも読む場合もあります。
才色兼備の文章・例文
例文1.あの家の夫人は、誰から見ても才色兼備である
例文2.才色兼備の娘を持ち親として鼻が高い
例文3.兄にはもったいない程の才色兼備な花嫁だ
例文4.才色兼備なニュースキャスターは私にとって憧れの存在である
例文5.勉強ができて性格が良く顔も美しいなんて、そんな非の打ち所がない才色兼備な人なんてそうそういないだろう
このように、四字熟語一つで才能と美貌を兼ね備えた完璧な女性像を連想させるような言葉として使われます。
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才色兼備の会話例
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最近よくテレビに出ているあのニュースキャスターは、なんであんなに人気なのかな?
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それはやっぱり、才色兼備だからでしょう!
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顔がキレイなキャスターは他にもいっぱいいると思うんだけどな…
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あの人は見た目が良いだけじゃなくて、知性もあって人柄も良さそうなのが伝わってくるから人気なんだと思うよ。
才色を兼ね備えているということは多くの人を惹きつける魅力があるという事だ、といった内容の会話です。
才色兼備の類義語
才知のすぐれた女性のことを指す際には「才媛(さいえん)」「才女(さいじょ)」といった言葉が使われますが、この場合は見た目の美しさは含まれません。顔や姿が整って美しいという場合には「容姿端麗」(ようしたんれい)という言葉を使います。また、主に男性に対して使われる言葉では、勉学とスポーツの両方に秀でた人という意味で「文武両道」というものがあります。反対に、一つの秀でた特性があってもそれ以外はあまりぱっとしない特徴をもつ人物に対して使用される「天は二物を与えず」という言葉は、対義語と言えるでしょう。
才色兼備まとめ
この四字熟語は、優れた才知と美貌を併せ持つ女性に対する称賛のことばとして一般的に用いられてきました。男性に対して使用すると少々違和感のある言葉ですので、男性を褒める際には「文武両道」などといった言葉を使用する方が自然かもしれません。