拘泥(こうでい)
「拘泥」とは「ある物事への強い拘りや執着する事」です。男性に多いのは自分の趣味への拘りで、例えば車や楽器や釣りにゴルフなどへは大金を注ぐ人も多いようです。女性ならファッションとして洋服やアクセサリーや化粧品などではないでしょうか。他にも、ある物事が頭から離れなくなってそればかりを考えてしまう事もありますよね。これらの強い拘りや気にする事などを「拘泥」と言います。
拘泥の意味とは
「拘泥」の意味は以下の通りとなります。
(1)非常に拘る事。必要以上に気にする事。
(2)他に選びようがあるのに、一つの事に執着や固執する事。
”拘”は「捕らえる」「捕まえる」「拘る」、”泥”は「どろ」「拘る」で、拘るを繰り返して強調したのが「拘泥」です。そこから非常に拘る、強く拘る、必要以上に気にするといった意味になります。この「拘泥」は良くも悪くも使われ、代表的なのはスポーツなど勝負事に拘るとして「勝ち負けに拘泥する」、逆に気難しい性格を非難すると「詰まらぬ事に拘泥するな」となります。ある程度の許容範囲を超える拘りが強すぎると「拘泥」という表現が使われ、その結果で物事が良くなったり成功する事もありますが、反対に悪い結果を招く事もあります。また通常は「拘り」や「強い拘り」とするのが一般的なので、文語的表現が「拘泥」ともなります。
拘泥の由来
「拘泥」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては明治時代の近代漢語辞書「布令字弁」などに文言が記されています。
拘泥の文章・例文
例文1.W杯はどの国も威信をかけて勝敗に拘泥するので観ていても興奮をしてしまうが、知人は世界の祭典よりもアニメを観ては声優の誕生日を祝ってサッカーに拘泥せずいつも通りマイペースを貫く。
例文2.ゲームに拘泥するあまり、休日は食事や風呂に入るのも億劫になる。
例文3.刑事は犯人逮捕に拘泥するので家族を蔑ろにするが、犯罪者も警察を出し抜こうと日々悪事を考えている。
例文4.自分でもこんな小さな事に拘泥し続けるのは愚かだと分かっているが、喉に刺さった小さな針がいつまでも気になる様に忘れる事は出来ない。
例文5.最終的に本物の投資家は勝てる手法を模索する事を拘泥するが、偽物はYouTubeで儲けた自慢を繰り返しカモを証券会社や投資スクールに勧誘するだけで両目は詐欺師特有の濁った色をしている。
「拘泥」を使った例文となります。
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拘泥の会話例
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今以上に成功をするには時間を削って、もっと自分自身に向き合い拘泥するしかないよな。
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今でも自分の時間がないのに、さらに削るって、後は睡眠しかないじゃない。
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そうだな。これまでの10時間睡眠を8時間にしないとな…。俺の体は持つのか、そこが心配だよ。
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まあ8時間睡眠でも十分多いぐらいだけど、あなたはずっと睡眠確保に拘泥してきたからね。
仕事の成功願望が高い睡眠大好き夫とその妻の会話です。
拘泥の類義語
「拘泥」の類義語には「粘着」「執拗」「囚われ」「執心」「かかずらう」などの言葉が挙げられます。
拘泥の対義語
「拘泥」の対義語には「没却」「無頓着」「諦念」「無関心」「何気ない」「無気力」などの言葉が挙げられます。
拘泥まとめ
強い拘りがあり非常に執着しているのが「拘泥」です。自分が好きな事や気になる事に強い関心を示したり、或いは勝負事などで勝つ事への執念めいた気持ちとなります。それだけ一度思いがひっかかると離れられず、良くも悪くも固執して周囲を見る余裕なども欠いてしまいます。