捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
「捕らぬ狸の皮算用」とは「手に入れていないものを手に入れたと仮定して、様々な計画を立てること」を意味しています。多くの人が、「これあったらいいなぁ」「これめちゃくちゃ欲しいなぁ」と思ったことがあると思います。そんな時「もしも持っていたとしたら」ということを前提として想像を膨らませると思います。そういった時に使用される言葉が「捕らぬ狸の皮算用」です。今回はそんな「捕らぬ狸の皮算用」について解説します。
この記事の目次
捕らぬ狸の皮算用の意味とは
「捕らぬ狸の皮算用」とは「手に入れていないものを手に入れたと仮定して、様々な計画を立てること」を意味しています。「捕らぬ」は「取らぬ・獲らぬ」と書かれることもありますが、意味は同じなので使うときはどれを利用しても問題ないです。「算用」とは、金銭や数量を計算する時に利用される言葉です。「捕らぬ狸の皮算用」を直訳すると「捕ってもいない(捕れていない)狸の皮を計算している」となります。これからもらえる予定だからと確定していない時に、それを持っている事を前提として使われることわざが「捕らぬ狸の皮算用」になります。
捕らぬ狸の皮算用の由来
意味でも直訳しましたが、「捕ってもいない(捕れていない)狸の皮を計算している」ところから利用された言葉です。昔は狸の皮を防寒具として利用していました。そのため狸の皮は売買されており、猟師にとっての収入源になっていました。狸は昔から日本人には身近な存在でしたが、とても警戒心が強く臆病な動物ということもあり、狩猟するのはとても困難でした。だからこそ狸の皮は高値で取引されており、思わず捕った時のことを考えて算用してしまったことから、この言葉は生まれました。そんな狸ですが、今では人が近づいても警戒心なく懐いてくる姿なども見受けられます。それほどまでに、昔は狸が狩られていたということも、このことわざから理解できます。
捕らぬ狸の皮算用の文章・例文
例文1.車を手に入れたら日本一周して食巡りの旅をするんだ。まぁ無いから捕らぬ狸の皮算用だけど。
例文2.友達がこの商品は売れて絶対に流行ると起業し、まだ結果が出ていないのに事業を広げる計画でいる。捕らぬ狸の皮算用にならなければいいが……
例文3.高校生になったら勉強ができるようになって、有名大学に行ける。と先生に言ったらそれは捕らぬ狸の皮算用と言われた。
例文4.ボーナスを当てにして先に旅行をしたら、ボーナスが少量だった。捕らぬ狸の皮算用はダメだと感じた。
例文5.宝くじを買った時から、もし何億円とか当たったらどうするかと友達と考えていたが、捕らぬ狸の皮算用だな、と虚しくなって話題を変えた。
様々な「捕らぬ狸の皮算用」についての例文となります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
捕らぬ狸の皮算用の会話例
-
彼女に告白するために婚約指輪を買おうと思う。
-
遂に告白するんだね!本当におめでとう!でも指輪高いと思うけど生活大丈夫?
-
うん、今年のボーナスを当てにして買おうかなって。
-
焦るのはわかるけど、捕らぬ狸の皮算用だよ。貰えないこともあるかもしれないから、ボーナスが出てからにしな?
彼女に婚約指輪を買おうとしている人との会話。
捕らぬ狸の皮算用の類義語
「捕らぬ狸の皮算用」の類義語には、「飛ぶ鳥の献立」「沖のはまち」などの言葉が挙げられます。
捕らぬ狸の皮算用の対義語
「捕らぬ狸の皮算用」の対義語には、「布に応じて衣も裁て」「入るを量りて出ずるを為す」などの言葉が挙げられます。
捕らぬ狸の皮算用まとめ
社会人の人だと、ボーナスがある会社で働いていると、待ち遠しくて何を買おうかなど考えることが多いと思います。ですがそんな時に、出るはずだと行動してしまい、「捕らぬ狸の皮算用」の状態にならない事が一番です。計画をすることはいいことですが、不確かなものを計画に入れてしまうと、予期せぬ問題に発展してしまうため気を付けましょう。今回はそんな「捕らぬ狸の皮算用」について解説を行いました。