掃き溜めの鶴(はきだめのつる)
「掃き溜めの鶴」は”掃き溜め”という言葉があまりにもストレートな表現ですが、それ故に一度聞いたら忘れないインパクトある故事成語・諺となっています。意味も言葉通り、汚い場所にいる綺麗な鶴を例えたもので、要するに美しさや才能などを強調する時に使います。では、「掃き溜めの鶴」の解説となります。
掃き溜めの鶴の意味とは
「掃き溜めの鶴」の意味は以下の通りとなります。
(1)詰まらない場所、退屈な場所に突出した美しい人や物、才能溢れる人が居る事。
(2)見落としていた場所やグループなどに飛び抜けた能力秘めた天才が居た。
(3)掃き溜めのような汚い場所から、突如容姿や才能溢れる人を発見した。
”掃き溜め”はゴミ捨て場、人や物が多く集まる場所で、”鶴”は人や物を例えています。二つを合わせて上記の通り、ゴミ捨て場などあまり相応しくない場所から傑出した才能溢れる人や美しい人、または価値ある物などを発見、出現したという意味になります。実際に使う際は、ゴミ捨て場からではなく、例えばスポーツならレギュラーチームではなく、補欠やその下カテゴリーから突如とんでもない才能ある新人が出現した時などに、驚きをもって「掃き溜めの鶴」のように使います。
掃き溜めの鶴の由来
「掃き溜めの鶴」は、ゴミ捨て場に一羽の美しい鶴が舞い降りたという説が有力ですが、実際のところは由来が判明されていません。他にも、鶴を女性に見立てて、男性社会を皮肉るものなどいくつかの説がありますが、どれも信ぴょう性に欠けます。自論とするなら、古くからの文献も発見されていない点からも、比較的に新しく誕生した諺の一つと思われます。
掃き溜めの鶴の文章・例文
例文1.現在ブレイクしている某人気女優は、数年前まで名の知れない小劇団に在籍し、発掘した社長は掃き溜めの鶴だと絶賛している。
例文2.掃き溜めの鶴を目指し、まずは弱小チームで頑張る。
例文3.掃き溜めの鶴になるには、才能なども大事だが、当人の努力に勝るものはない。
例文4.掃き溜めの鶴とは、サッカー元日本代表の中沢選手などは相応しいのではないか。高校時代はまったく無名で、そこから日本代表まで一気に駆け上ってしまった。
例文5.ネットにより、埋もれていた才能がブレイクする可能性が高まった。今では、掃き溜めの鶴という場所も実は少ないのである。
「掃き溜めの鶴」は、埋もれていた人が成功した場合によく使われるので、そんな例文パターンとなります。
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掃き溜めの鶴の会話例
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俺もあのまま劇団に在籍していたら、今頃は有名役者になって、ドラマや映画に引っ張りだこだったかも知れないね。
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そうだね、と言いたいけど、あなたの才能では無理だったんじゃないかな(笑)
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いや、そんな事はないよ。あの劇団はあまりも掃き溜めすぎたけど、もう少し人気ある劇団だったら、関係者の目にとまって、掃き溜めの鶴とは君の事だ! と言われていたよ。
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えー、だってあの劇団で一番演技下手で、脇役にも抜擢されなかったのに…。思い出とは美化しやすいね。
元劇団員の男性が彼女に、「掃き溜めの鶴」になれる存在だったと語っていますが、軽くあしらわれています。
掃き溜めの鶴の類義語
「掃き溜めの鶴」の類義語には、「ごみ溜めに鶴」「天水桶に竜」などの言葉が挙げられます。
掃き溜めの鶴まとめ
「掃き溜めの鶴」とは、一見すると才能ある人や価値ある物などが絶対にないような場所から、美しい鶴のように才能溢れる人や美人などが居る事や発見する事を例えた言葉です。”掃き溜め”が少しストレートすぎる表現なので、あまり好んで使われる言葉ではないですが、分かりやすい言葉でもあるので覚えておきましょう。