推し活(おしかつ)
「推し活」とは「一推しのアイドルや声優などの為には、積極的に大金を注ぎ込む熱狂的なファンの行動」です。かつてはアイドルやアニメ好きというと偏見を持たれる時代もありましたが、現在は若い今時の人達にとっては「推し活」をするのがそんなに珍しくありません。それどころか程度の差はあれアイドルやアニメなどが好きな人は本当に多く、その中にはちょっと驚くぐらいに情熱を傾けてグッズを購入したりイベント参戦する強者もいます。そんな熱狂的ファンの活動「推し活」について調べてみました。
推し活の意味とは
「推し活」の意味は以下の通りとなります。
(1)主に若者が自分の趣味に没頭する事で、特にアイドルやアニメキャラクターのグッズを購入したりイベントに参加するなど積極的に活動をする事を指すネットスラングや専門用語。
(2)元々はオタク用語やネットスラングだが現在は若い世代が好んで使う言葉で、思い入れが強い有名人や声優など対象は人それぞれだが、これらを熱狂的に支持する人々の活動の呼び名。
(3)推しのアイドルや声優などに全てを注ぎ込み応援する事。
”推し”は「アイドルやキャラクターなど応援している対象」「”一推しメンバー”の略語”推しメン”をさらに略した言葉」、”活”は「”活動”の略」で、要するに「オタク的な趣味に過剰に嵌まっている状態」が「推し活」となります。誰でも自分が好きな趣味は一つや二つはあるでしょうが、架空のキャラクターであるアニメやゲームの登場人物のグッズを執拗に購入し集めたり、或いはアイドルを応援するあまりに同じCDを一度に何十枚も購入したりライブがあれば地方にまで参戦するなど、周囲がちょっと引くぐらいの異様な熱量を発揮するのが「推し活」の特徴です。昭和の時代も熱狂的なファン・支持者はいましたが、SNSが普及するようになった平成後半から令和になると、有名アイドルだけでなく地下アイドルや声優にアニメ・ゲームキャラ、さらにはユーチューバ―や歴史上人物に鉄道や動物など好意を寄せる対象の幅広さが一気に膨れ上がり、あらゆるものが「推し活」の対象になったのです。小遣いで日々の趣味として楽しむ程度なら問題ありませんが、現在はSNSでアピールをし合うのが目的ともなっている側面もあるので、大金を使い込み誰よりもグッズを集めたりイベントに参戦するのがより正しいファンの姿であり、「推し活」となってしまっています。「推し活」の為に食費を削ったり、仕事やバイトを頑張るのは本人の自由ですが、まるで悪質な宗教に嵌まった信者のようで現代ならではの深い闇とも一般人には見えてしまいます。ですから、友人同士でも「推し活」をしているのが白状できないなど、何かを執着する姿はファン同士なら称賛となりますが、それ以外の人からすると少々不気味な姿になります。
推し活の由来
「推し活」の由来は、2005年に秋元康さんがプロデュースしてデビューしたアイドルグループ「AKB48」に遡れます。彼女達の熱狂的ファンは最も応援しているメンバーを「推しメン」(”推しメンバー”の略)や単に「推し」と呼ぶようになり、それがいつからか他のアイドルやアイドル以外のゲームやアニメキャラなどでも使われるようになり、現在はさらに発展して「推し活」となります。
推し活の文章・例文
例文1.アパートで独り暮らしをしているが、隣の部屋からは深夜でもアニメ主題歌や奇声が度々聞こえてくるので、推し活もほどほどにして隣人の睡眠を妨げないでほしいと切に願う。
例文2.今月も推し活で20万円が吹き飛び、クレジットとリボ払いを駆使して何とか生活をしているが、いい加減に止め時だと思うようになった。
例文3.この国の最悪の推し活はアニメやアイドル好きよりも根深い闇を感じさせる献金大好きな保守党の政権支持者だろう。
例文4.母が泣きながら「お願い生活費を入れて。家も苦しいのよ」と言ったが、そんな声を無視して地下アイドルとツーショット撮影に大金を注ぎ込む糖尿病の俺は推し活仲間の間では「先生」と呼ばれる超大物だ。
例文5.風俗やキャバクラで働きながら、推し活でお気に入りホストに貢ぐのは経済活動としては正しい姿と自分自身を納得させている。
様々な「推し活」についての例文となります。
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推し活の会話例
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明日って、そういえば結婚記念日だよな。久しぶりにどこか行こうか?
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明日? 無理、用事があるから。
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もしかして、また推し活か?
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そう。横浜で○○(男性アイドルグループ)の握手会があって、その後は仕事もあるので帰りは遅いから、どこかに行くなら一人で行ってきて。
アイドル好きの妻は夫よりも「推し活」を優先するという内容です。
推し活の類義語
「推し活」の類義語には、「オタ活(ヲタ活)」「推し事」などの言葉が挙げられます。
推し活の対義語
「推し活」の対義語には、「オタ卒(ヲタ卒)」などの言葉が挙げられます。
推し活まとめ
「推し活」とはかつてのアイドルやオタク用語の「推しメン」や「推し」を現代流にアレンジした専門用語で、趣味の範疇を超える熱量で積極的にオタク趣味の活動をする事です。好きなアイドルのイベントに毎回通っては積極的にグッズを購入したり、部屋中に推しのポスターを貼るなど、普通の人が見たらやり過ぎではと思えるぐらい情熱を傾け、またSNSなどを通して「推し活同士」がコミュニケーションを取るのも特徴となります。